欧州の人気ブランド、ダチアがデザイン刷新 155馬力のハイブリッドも導入
公開 : 2025.10.07 17:45
ダチアは欧州で販売する『サンデロ』、『サンデロ・ステップウェイ』、『ジョガー』の改良新型を発表しました。内外装をリフレッシュしたほか、パワートレインも強化。最高出力155psのハイブリッドも用意されています。
主力の3車種でマイナーチェンジ
ルーマニアの自動車メーカーで、仏ルノー・グループ傘下のダチアは、小型ハッチバック『サンデロ』とMPV『ジョガー』の改良新型を発表した。デザインとパワートレインを一新している。
ジョガーには、新開発のハイブリッドシステムを搭載したハイブリッド155というモデルが設定された。最高出力109psの1.8L 4気筒ガソリンエンジンと50psの電気モーター、スタータージェネレーターを組み合わせたもので、合計出力155ps、最大トルク17.3kg-mを発揮する。

ハイブリッド155は、短距離EV走行用の1.4kWhバッテリーと、ガソリンエンジン用4速+電気モーター用2速のクラッチレス・オートマティック・トランスミッションを備えている。
従来のハイブリッド140と比べて、燃費とCO2排出量が10%改善されるという。
来年には、サンデロのクロスオーバーSUV仕様である『サンデロ・ステップウェイ』にもハイブリッド155が導入される予定だ。ただし、標準のサンデロへの導入計画はない。
製品パフォーマンス責任者のパトリス・レヴィ=ベンシェトン氏はAUTOCARに対し、サンデロは欧州市場におけるベストセラー車の地位を維持するため、可能な限り価格を抑えなければならないと語った。
「非常に興味深いのは、サンデロとサンデロ・ステップウェイの顧客層が大きく異なる点です」と同氏は述べた。
「ステップウェイの顧客はB-SUVの選択肢を検討するため、購買力はやや高めです。一方、サンデロの顧客は単純なBセグメント・ハッチバックで検討し、可能な限り安い価格を求めます。購入予算には非常に慎重なのです」
「そのため、現時点では、サンデロ(のハイブリッド導入)についてはもう少し様子を見たいと思います。エンジンベイは(ステップウェイと)まったく同じなので、技術的には容易に実現できます。問題は顧客層に受け入れられるかどうかです」
サンデロのエントリーモデルに搭載される1.0L直列3気筒ガソリンエンジンの出力は、90psから100psへと強化された。これに伴い、モデル名もTCe 90からTCe 100に変更されている。
なお、サンデロ・ステップウェイとジョガーでは、3気筒ガソリンエンジンと6速マニュアル・トランスミッションを備えたTCe 110というモデルも選択可能だ。
タッチスクリーン大型化
パワートレインの改良に加え、サンデロ、サンデロ・ステップウェイ、ジョガーには数多くのスタイリング変更が施された。
3車種の共通の特徴として、フロントグリルを挟む「逆T字型」のLEDライトシグネチャーと、ピクセル風のリアライトモチーフの採用が挙げられる。

ジョガーとサンデロ・ステップウェイには、20%再生素材を含むプラスチック製のボディクラッディングが採用された。
さらに、全モデルで新色と新デザインのホイールが選択可能となった。
内装にも細かな変更が加えられている。新デザインのエアベント、耐久性を高めたファブリックトリム、「人間工学を最適化」した形状のステアリングホイール、そして10.0インチ(従来は8.0インチ)のインフォテインメント・タッチスクリーンを採用した。
3車種の改良新型の価格はまだ発表されていないが、現行モデルと同水準となる見込みだ。サンデロは約1万6000ポンド(約320万円)、ジョガーは約2万ポンド(約400万円)と予想される。
ハイブリッドのサンデロ・ステップウェイは、標準のサンデロよりも3000ポンド(約60万円)ほど高い設定となるだろう。




































