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ポルシェ・ケイマンGT4

ミド・エンジンのポルシェが ’GT’ の名を冠したのは、このGT4が初めて。果たしてGTバッジに値する身体能力を持ち合わせているのだろうか? お楽しみの始まりである。

■どんなクルマ?

“保守的かも知れないが、決して時代遅れでのやり方ではない” とポルシェのGTモデルを監督するアンドレアス・プレウニンガーは、新しいケイマンGT4に関してそう語った。そして、われわれも彼がケイマンGT4から感じたことは間違いでないと確信する。

プレウニンガーは間違った決断をしないタイプの人間である。しかし、彼と彼の同僚は、このモデルを市場にリリースすることには正直ためらいがあったようだ。

バイザッハに拠点を置くポルシェのスペシャル・チームが手を入れ、GTスペックに仕上げたとは言え、果たして£64,451(1,180万円)もするケイマンを市場は欲しているのかという不安がつきまとったからだ。

しかし、実際にポルシェがケイマンGT4を発表し、オーダーを受け付けるやいなや、あっという間に納車まで数ヶ月待ちになったという事実は、やはりそこにはGTモデルを必要と考える市場があったことを証明した。

ケイマンGT4は、現行の911よりもパワーを持った最初のケイマンだ。つまり、385psを発する3.8ℓの911カレラS用のエンジンをミドシップに搭載している。

これに組み合せられる6速マニュアル・ギアボックスは、リア・エンジンの911とは対照的に180°方向を替えられて取り付けられる。

また、エンジンのフライホイールは1.4kgほど軽量なものが用意され、幾つかの補器類は場所を変更されている。

この他のハードウェアも変更を受けている。より多くの冷却を必要とするエンジンは、フロント・エンドのスタイルに変更を余儀なくさせた。

サイズ的には、スタンダードなケイマンよりも34mmほど長くなっている。更に、フロントとリアは本物のダウンフォースを発生させるデザインへと変更された。

フロント・サスペンションは現行の911GT3から移植されたもので、30mm低く、13mmほど広いトレッドを持つ。

リア・サスペンションは、スタンダードなケイマンのオールラウンドなマクファーソン・ストラットを捨て、911用のマルチリンクが移植された。

更に、精度を上げるためにボール・ジョイントが採用され、フロント・サスペンションのロワ・アームには911GT3用のものが使用される。

20インチ・ホイールを装着されたケイマンGT4は、いままでのどんなケイマンよりもルックスも良い。インテリアは、重量が嵩張るものは出来る限り取り払われ、多くのアルカンターラのトリムが加えられた。

また、ギアレバーは20mmほど短縮されエンジンとギアボックスに近づいている。そして、特徴的なのものとして、リアに装備される大きなウイングがある。

ボディ・ウエイトは1340kgという数値。これは、ケイマンGTSと変わりない。

このケイマンGT4には多くのオプションは用意されていない。しかし、テストしたモデルは、ロール・フープと6ポイントのハーネス、そして消火器という£2,670(49万円)のオプションとなるクラブスポーツ・パックを装着していた。また、918スパイダーと同じタイプの£1,907(35万円)というバケット・シートがセットされていた。

 
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