ロードスター再考(1) 初代マツダMX-5 いかにして世界を変えた?

公開 : 2017.07.26 19:10

25年前、衰退しつつあったスポーツカー市場は再び息を吹き返しました。当事、新車で登場したスポーツカーのうち、4台の魅力的なロードスターを選び、評価してみます。

あの素晴らしいロードスターをもう一度

1980年代の終わりにかけて、オープン2シーターは死に絶えたわけではないのだが、少なくとも絶滅危惧種であったのは間違いない。

この世代の初期には(後に消えゆくことになるのだが)MGやトライアンフからヒーリーやロータスまで選択に困るほど選ぶものがたくさんあった。

しかしその後、危機に貧していたマーケットは少しずつ息を吹き返していった。その起爆剤となったマツダMX-5の存在は決して無視できるものではないだろう。

初代MX-5は技術の革新と楽しさで、これまでのスポーツカーの解釈をより深いものに変えた。ちょうどブリットポップが60年代の音楽をより理解しやすくしたのと似ているかもしれない。

小さなツインカムエンジンにふたつの座席を持ったこの後輪駆動車は、極めてモダンなクルマだった。大きく膨れ上がり、様々な要素をごちゃ混ぜにしつつあったこの時期のホットハッチの解毒剤となり、同時に人々の心を確実に捉えた。

現代では、使い勝手の良さと旧き佳き時代のスリルが見事にブレンドされた2シーターのオープンカーが求められている。また同時に手頃な価格と専門的なネットワークも求められているのだ。

金額にして£2,000(35万円)から£30,000(525万円)までのプレーステーション世代のオープンカーの中から、地味なクルマから派手なものまで、われわれの選んだクルマが読者に何らかの影響を与えることを祈っている。

まずはマツダMX-5(日本名:ロードスター)から乗ってみよう。

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