試乗 メルセデス-AMG E53クーペ Eクラスらしいロングツアラー

公開 : 2018.10.05 11:50  更新 : 2018.10.05 21:43

ハイブリッドのパワートレインに豪快な排気音と洗煉性を組み合わせたEクラス・クーペ。しかし、せっかくのAMG製シャシーの優れたポテンシャルを引き出すには、やや中途半端な仕上がりとなっている様子。英国の道で、その完成度を確かめました。

もくじ

どんなクルマ?
現代的なデバイスがふんだんに
どんな感じ?
欲求不満になってしまう走り
Eクラスらしいロングツアラー
「買い」か?
速く魅力的なEクラス・クーペが欲しいなら
スペック
メルセデス-AMG E53クーペ 4マティック+のスペック

どんなクルマ?

現代的なデバイスがふんだんに

AMG社が初めてEクラス・クーペのチューニングを手がけたのは23年前。当時W124型と呼ばれていた大型クーペは、E36となり、ロケットのような俊足を手に入れた。そんなアッファルターバッハの企業から、ヨーロッパ大陸の横断を楽しめる性能を備えたクルマが直接リリースされるまでには、かなりの時間を要したように感じる。

新しいE53 4マティック+は、1990年代のような、大きくエレガントで、ロングノーズのプロポーションを持っているが、その時代を再現したクルマではない。かつてのように、直列6気筒エンジンを搭載し、ピラーレス・ウインドウのボディを備えてはいる。しかし、新しいE53クーペには、4輪駆動システムやセルフレベリング・エアサスペンション、マイルドハイブリッドシステムなど、現代的なデバイスがふんだんに盛り込まれている。

スペックシート上は、なかなか逞しい。エンジン単体では、435psの最高出力と52.9kg-mの最大トルクを発生。さらに、21psと25.3kg-mが、エンジンと9速ATの間にマウントされたスターター・オルタネーター・モーターによって補完される。

さらに48Vの電化システムで駆動される電動コンプレッサーが、大型のツインスクロールターボで生じるターボラグの穴埋めを行う。最大トルクの発生回転数は非常に幅広く、下は1800rpmから、上は5800rpmとなっている。

英国の道で、どんな走りを見せてくれるのだろうか。

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