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試乗 メルセデス-AMG GT63 S 4ドアクーペ 新たなクラス・ベンチマーク

2019.02.05

100字サマリー

昨年アメリカのサーキットで試乗した639psを誇るメルセデス-AMG GT 63 S 4ドアクーペを、英国の一般道で試す時となりました。ホットロッド的なパワーだけではない、極めて上質な乗り心地と、ライバルを凌ぐ速さを備えた、このクラスとしての新たなベンチマークの登場です。

もくじ

どんなクルマ?
585psのGT63と639psのGT63 S
どんな感じ?
予測的に拡張してくれるテクノロジー
FRの理想ともいえるテールスライド
パフォーマンスと裏腹の上質な乗り心地
「買い」か?
新たなベンチマーク
スペック
メルセデス-AMG GT6 3S 4ドアクーペのスペック

どんなクルマ?

585psのGT63と639psのGT63 S

車重2tで全長5mに達する4ドアのハイパフォーマンス・クーペを、FIA規格のサーキットで思いっきり走らせるとなると、操縦する腕がかなり試される。マクラーレンF1と0-100km/h加速が互角なメルセデス-AMG GT 63 S 4ドアクーペなら、コーナー間に長く伸びる直線加速で遅いと感じることはないはず。しかも自動車メーカーにとって、サーキットのような滑らかな路面は、実際の身近な路面で生じる乗り心地の悪さなどを隠すのに好都合な場所だった。少し意地悪な考えだけれど。

前回の試乗では、AMG製4ドアクーペのホットロッド的な仕上がりをサーキットで確認した。ポルシェ・パナメーラやアウディRS7などのライバルとして、充分な完成度を得ていることをアピールするのには、うってつけの環境だったといえる。12万ポンド(1700万円)を超える価格相応の価値も、得ていることがわかった。その次の試乗場所が、真冬のスコットランド中東部のアバディーンシャーとくれば、USグランプリが開かれているサーキットとは、これまでにないほどに好対照だ。

概要を確認しておこう。定員は標準で4名だが、オプションで5名も選択が可能で、2つのグレードから選択できる。最高出力585psの素のGT63と、1万5000ポンド(213万円)が上乗せとなる、今回のテスト車両のGT63 Sだ。こちらの最高出力は639psとなり、黄色いブレーキキャリパーが目を引く。どちらのグレードもAMG製のM177と呼ばれる4.0ℓ V8ツインターボエンジンを搭載。「S」の方は、タービン形状を改めたバーボチャージャーが極めて高いブースト圧を生み出し、低摩擦のボールベアリングを採用することで、一段と高い最高出力を実現している。

両車ともに、可変式のパフォーマンス・エグゾーストに20インチ・アルミホイール、大型化されたリアスポイラーが備わる。さらにSには、AMGダイナミックプラス・パックが装備され、アクティブエンジンマウントと後輪駆動に限定させる、いわゆるドリフトモードが追加されている。一般道へと走り出してみよう。

 
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