氷点下のヒーロー比較試乗 フォルクスワーゲン・ゴルフR vs メルセデス-AMG A35

2019.02.23

100字サマリー

ゴルフRとメルセデス-AMG A35の比較試乗を行うべく、雪の降り積もる英国はピーク・ディストリクト国立公園に広がる4つの道へとこの2台を連れ出しました。冬用タイヤを履いたA35に対して、サマータイヤのゴルフRの不利は否めませんが、その結果は意外なものとなりました。

もくじ

木曜日 午前8時51分:キャッスル・ドニントン
木曜日 午前10時43分:ホープ渓谷、ウィナッツパス
木曜日 午後2時48分:ウッドヘッド貯水池
金曜日 午前10時17分:キャット・アンド・フィドルパス
テスト車のスペック

木曜日 午前8時51分:キャッスル・ドニントン

新たに登場した毎日乗れるホットハッチの1台を、ダービシャー郊外で試そうと出発の準備を整えたが、このクラスで長期政権を築いてきたフォルクスワーゲン・ゴルフRに乗ったナイスガイ(そう、ダーシー、きみのことだ)と、カメラマンの到着をいまや遅しと待っているところだ。

例年にない暖かさが続いたあと、とうとう本物の英国の冬が到来し、今朝の気温はマイナス2℃だった。このあたりでは積雪はほんの数cmだが、西部地方やサウス・ウェールズ、さらに北では、強烈な寒波が猛威を振るっている。過去数日というもの、交通ラジオからは、まるでドアマンが差し出す雨傘のように開閉を繰り返すピーク・ディストリクトの道路情報を繰り返し伝えていた。

オーストラリアのグレート・オーシャン・ロードやフランスのナポレオン街道とは違い、一般的に英国の道路名は数字とアルファベットの組み合わせで呼ばれるが、スネークパスにウッドヘッドパス、キャット・アンド・フィドルといった名前を聞けば、是非運転してみたいとは思わないだろうか?


だからこそ、ここからピーク・ディストリクトの中心部へと1時間以内に向かおうというのであり、ゴルフとともに連れ出すのは、どんな天候にも、どんな道にも対応可能な、万能の四輪駆動パフォーマンス・ハッチバックという、このクルマ独自の魅力に真っ向から挑むライバルモデルである。

相変わらずの凍えそうな寒さのなか、凍った路面には塩が撒かれ、エアコンの効いた室内にいなければ、とても耐えられそうにないが、だからこそ、毎日乗れるホットハッチの実力を試すには相応しいとも言える。

では、メルセデス-AMG A35は、これからの36時間と数百kmで、ドイツのライバルを上回る実力を見せてくれるだろうか? さきほど名前を挙げたすべての道を、次の強烈な吹雪がやってくるまでにクリアすることはできるだろうか? 氷点下で他のひとびとが雪で身動きもとれないなか、われわれだけが、まるで陽光差し込むサーキットにでもいるかのように、この2台のホットハッチの走りを楽しむことなど可能だろうか?

最後の質問に関しては、少なくとも、冬用タイヤを履いて常に先行することになるであろうA35に、にコンチネンタルのサマータイヤを履いたゴルフRがどこまでついて行くことが出来るかに掛かっている。本来であれば、2台とも冬用タイヤを履いているべきたが、この比較テストの主催者はそんな風には考えなかったようだ。

そして、スノーブーツが必要になることも教えてくれなかったのだから、そろそろクルマに乗り込んだほうが良いだろう。

 
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