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2017.06.17

スバルの「独自すぎる」ブランド再構築の手法 欧州不振は「織りこみ済み」

[編集部より]

モータースポーツの実績への依存から脱却し、抜け目ないビジネスモデルを構築したスバル。その「企み」とは? あえて英国編集部にリサーチしてもらうことで、日本で見えないものが浮き彫りになりました。

あまりにも「独自すぎる」スバル

自動車業界の常識では、スバルのような小規模メーカーは、成功するばかりか長期的に生き残るのもむずかしいとされてきた。年産100万台を多少超える程度であれば、ほかの、より大規模なメーカーとの合併を模索するべきだとも言われる。

しかし、スバルに関する限りそれは当てはまらない。独自の水平対向エンジンとフルタイム4WDを主力モデルすべてに設定し、独自の道を切り拓いてきた。

円とドルの為替レートが良好だった頃は、ポルシェやジャガー・ランドローバーを超える利益率を誇ったほどだ。

この4月には、富士重工業からブランド名であったスバルへと社名を変更。収入の94%ほどが自動車部門で、航空宇宙部門もあるが、その占める割合は4.7%に過ぎない。

トヨタが全株式の16.77%を保有しているものの、スズキとの持ち合いは2016年に解消。それ以外の大株主は、金融機関がほとんどを占めている。

その名を一躍有名にしたのは、1958年に発売された「てんとう虫」ことスバル360だろう。1972年にはレオーネに、スバル初の4WDを積むエステートバンを追加。後にセダンの4WDモデルも設定され、世界的に4WD乗用車メーカーとしての地位を確立する。しかし、近代スバルの真の礎となったのは、1989年デビューのレガシィだろう。

そうして50年近く前にレオーネで創出したニッチマーケットで、スバルは今も優位性を保っている。メーカー発表の数字によれば、スバルの全輪駆動車の生産台数は世界一だというのだ。

2015年度の4WD車の販売台数は96万5892台で、グローバルな総販売台数の15.3%を占める。これに次ぐのがアウディの72万510台で、SUV専業部門を擁するジャガー・ランドローバーは、スバルのほぼ半分の48万5797台で5位に留まる。

スバルの成功は、何が理由なのだろう?

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