スバル 4月の販売、前年同月比プラス 何カ月ぶり? 「2019年4月に売れた日本車」

2019.05.13

新車販売クイズ、日本車編です。スバルが4月の販売で、久しぶりに前年同月比プラスを達成。いったい何カ月ぶり? 4月の販売台数ランキングとともにレポートします。

Q:スバルが4月の登録車販売で前年同月比プラス。前年超えは何カ月ぶり?

text:Naojiro Onuki(大貫直次郎)

 

A:実に18カ月ぶり。

燃費および排出ガスのデータ書き換えや無資格者の完成検査問題などが影響し、ブランドイメージの悪化が長引いて販売の前年割れが続いていたスバル。

経営体制の再構築や検査および品質管理の見直し、さらにフォレスターをはじめとする新型車の発売といった活動がようやく実を結び、2017年10月以来の前年超え。しかも2ケタ増(前年同月比14.6%増)を達成した。

4月の新車販売 2カ月ぶりのプラス

日本自動車販売協会連合会と全国軽自動車協会連合会がまとめた2019年4月の全体での国内新車販売台数(速報値)は、前年同月比3.4%増の37万8687台と2カ月ぶりに前年実績を上回った。カテゴリー別では、

・登録車:同2.5%増の23万954台(2カ月ぶりのプラス)
・軽自動車:同4.9%増の14万7733台(2カ月ぶりの前年超え)

となった。

4月の登録車のブランド別新車販売台数では、トヨタ自動車が前年同月比7.5%増(11万4410台)、ホンダが同2.8%増(2万6038台)、スズキが同0.1%増(1万1438台)、スバルが同14.6%増(8151台)、三菱自動車が同19.8%増(2810台)、ダイハツが同18.8%増(2662台)とプラスを達成。スバルの前年超えは、実に18カ月ぶりである。

対して、日産自動車が同12.8%減(2万2578台)、マツダが同21.0%減(8380台)、レクサスが同9.9%減(4175台)とマイナスに落ち込んだ。

一方で軽自動車の4月のブランド別新車販売台数は、ダイハツが前年同月比1.5%増(4万7272台)を成し遂げて2カ月ぶりにシェアトップに返り咲く。前月首位のスズキは第2位に落ちたものの、前年同月比では5.3%増(4万6954台)を記録した。

また、N-BOXの販売が堅調なホンダは同9.9%増(2万9843台)、デイズを新型に切り替えた日産自動車は同12.2%増(1万1944台)、eKシリーズを新型に切り替えた三菱自動車は同32.5%増(3611台)とプラスを達成する。

4月の市場の動きについて業界団体の関係者は、「4月は新型車や特別仕様車の受注が好調で、登録車と軽自動車ともに前年超えを達成した。ただし、目立った新型車の発売がなかったマツダは登録車と軽自動車ともにマイナス、ブランドイメージの悪化が続いている日産は登録車でマイナスとなる。一方でスバルは、経営体制の見直し策やフォレスターをはじめとする新型車の発売といった活動がようやく実を結び、2017年10月以来の前年超え、しかも2ケタ増を成し遂げた。また、検査不正問題に伴う大規模なリコールを発表したスズキは、発表日が4月12日だったこともあって4月単月での販売台数への影響は限定的で、登録車と軽自動車ともにプラスを記録した」と解説する。

今後の展開については、「受注状況としては新型車を中心に堅調で、また販売を伸ばしそうな新型車や特別仕様車が今後も鋭意登場する予定なので、これらがどれくらい成績を伸ばすかがプラスを維持するためのカギになる。一方、大規模なリコールを発表したスズキの動向は気になるところ。ブランドイメージの悪化が長引く日産の回復戦略にも期待したい。また、市場全体で見ると、10月に実施予定の消費税アップに伴う影響、すなわち駆け込み需要とその反動減はどれほどあるのか、そして政府が自動車に関わる税制に対してどのような対策を打ち出してくるのかなど、予断を許さない状況が続きそうだ。最近の景況感の悪化、さらに米中貿易摩擦などによってユーザーの消費意欲がどうなるかも懸念材料」と指摘した。

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