真紅のアストン「本物志向」新型ヴァンテージが公開 出力30%アップ、さらなる高みへ

公開 : 2024.02.14 11:35  更新 : 2024.02.14 11:35

・新型ヴァンテージ登場 ワールドプレミアの興奮冷めやらぬ中、ジャパンプレミアが開催
・出力強化、それに伴い足回り、ブレーキや冷却系もアップデート
・「真のドライバーのために設計」なぜいま刷新されたのか? 背景を考察

進化したヴァンテージ登場 華やかにジャパンプレミア

本国英国でのワールドプレミアから間髪を入れず、新型アストン マーティン「ヴァンテージ」がジャパンプレミアされた。

都内で開催された記者会見に参加して実車を見たが、新型を名乗っても申し分ないという印象を持った。

新型ヴァンテージ
新型ヴァンテージ    アストン マーティン

実質的には先代モデルをリファインだが、ヴァンテージという商品が目指す方向性として、明らかに高みを目指している。内外装の出来栄え、エンジンを筆頭とした各種スペック、さらに同席した現役レーサーたちのヴァンテージにかける想いから、ヴァンテージの進化を実感する良き機会となった。

ジャパンプレミアの冒頭、登壇したアストン マーティン・アジアリージョナルプレジデントのグレゴリー・アダムス氏は、アストン マーティンの本拠地である英国シルバーストーンで、新型ヴァンテージを公開されたことを告げ、その興奮をこの場に直接伝えようとした。

さらに、1950年の「DB2」から脈々と受け継がれてきた、ヴァンテージの系譜についても触れた。

その上で、新型ヴァンテージはモータースポーツへの挑戦をベースに造り込まれた、次世代スポーツカーであると強調。

新型ヴァンテージの商品コンセプトは「エンジニアード・フォー・リアル・ドライバーズ」である。

新型を名乗るにふさわしい進化 驚異の出力30%アップ

アンベールされた新型ヴァンテージは、ブランドを直接イメージするブリティッシュグリーンではなく、あえてレッド系カラーで登場。

そこには、74年に渡るヴァンテージの歴史と知見に裏打ちされた、アストン マーティンへの信頼を持ちながら、ドライバーが日常ドライブからサーキット走行に至るまで、いつも心の中にスポーツカーに対する熱い想いを抱いて欲しいという、アストン マーティンからのメッセージであると、筆者は受け取った。

新型ヴァンテージ
新型ヴァンテージ    アストン マーティン

ボディ寸法は全長4495mm×全幅2124mm(ミラーを含む)×全高1275mm、ホイールベースは2705mm。最低地上高は94mm。

エンジンは4.0L V8ツインターボ。驚くべきは、最高出力が先代モデルでなんと30%増の665ps、トルクも15%増の81.58kg-mへ到達。ZFの8速ATと組み合わせて、最高速度325km/h、0-100km/h加速が3.5秒を実現した。

当然だが、これだけの性能拡大に伴い、各種の冷却システムの見直しにも着手。ラジエターに対しては補助クーラーを2機増設し、補助の外部オイルクーラーの表面積を従来比で2倍とした。

これだけの大パワー・大トルクを的確に路面に伝えるため、ローンチ・コントロール・システムを新たに採用した。

記事に関わった人々

  • 執筆

    桃田健史

    Kenji Momota

    過去40数年間の飛行機移動距離はざっと世界150周。量産車の企画/開発/実験/マーケティングなど様々な実務を経験。モータースポーツ領域でもアメリカを拠点に長年活動。昔は愛車のフルサイズピックトラックで1日1600㎞移動は当たり前だったが最近は長距離だと腰が痛く……。将来は80年代に取得した双発飛行機免許使って「空飛ぶクルマ」で移動?
  • 編集

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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