2024年版 「おしゃれ+乗り心地もいい」コンパクトSUV 10選 トレンドど真ん中の大注目モデル

公開 : 2024.03.23 18:05

8. アウディQ3

長所:PHEV仕様はお買い得感がある、上級モデルの風合いも感じられる
短所:期待されるほど洗練されていない、インテリアの質感

第2世代となるアウディQ3は、コンパクトSUVクラスの中でも屈指の強さを誇り、ガソリン、ディーゼル、PHEVと幅広いパワートレインが用意されている。クーペスタイルのQ3スポーツバックも選べるが、居住空間を優先するならスタンダードなボディを選ぶ方が良い。

8. アウディQ3
8. アウディQ3

総合力が高く、優れたドライバビリティと十分な広さを備えている。中でも、PHEV仕様はコストパフォーマンスが高い。しかし、乗り心地の洗練度は不十分で、ホイールのインチサイズを大きくしすぎないように注意してほしい。インテリアはやや素っ気なく、もう少し質感を高めてほしいところだ。

9. BMW X1

長所:高い質感、PHEV仕様の電気航続距離、広い居住空間。
短所:トランスミッションとステアリングが「BMW」の基準に達していない、ユーザーインターフェースが貧弱

我々人間と同じように、BMW X1も年月を重ねるごとに大型化している。実際、2022年にデビューした最新の第3世代は、ワンクラス上の初代X3とほとんど差がなくなってしまった。しかし、人や荷物を多く載せるファミリーカーとしては、ある程度のサイズアップは朗報と言える。

9. BMW X1
9. BMW X1

X1は、2シリーズ・アクティブツアラーと同じUKLプラットフォームを採用し、マイルドハイブリッド付きのガソリンやディーゼル、PHEV、さらには航続距離430km(WLTP)を謳うバッテリーEVのiX1まで、さまざまなパワートレインが用意されている。

どの仕様も走行安定性が高いが、BMWのスローガンである「駆けぬける歓び」を体現するものではない。グリップとボディコントロールはしっかりしているが、ステアリングフィールに乏しく、クルマとの一体感が薄い。そして、このハンドリングの言い訳にできるほど、乗り心地も良くない。

車載のマルチメディア・システムは慣れるのに時間がかかる。BMWはダイヤルコントロール「iドライブを廃止し、機能の多くをタッチスクリーンに集約した。使いやすい設計であれば、タッチ中心のレイアウトでも問題ない。しかし、残念ながら使い勝手は良いものではない。

10. DS 7

長所:上質なインテリア、優れたハンドリング、個性的
短所:乗り心地が悪い、PHEVはスピード感や快適さが感じられない

DSはまだ馴染みが薄く、分かりにくいブランドかもしれない。フランス大統領の専用車にもなっているDS 7は、シトロエンC5エアクロスの豪華版だと思う人もいるだろう。巡航時の静粛性は高く、インテリアには上質なレザーが張られている。また、パワフルなPHEV(最高出力360ps)も用意されている。

10. DS 7
10. DS 7

その一方で、サスペンションのセッティングはどちらかというと「スポーティSUV」に近く、かといって卓越したドライビングができるわけではない。少々使いづらいマルチメディア・システムもシトロエンと同じだ。

それでも運転する楽しさはあり、何より他車とは違う個性的な雰囲気が漂っている。最もバランスが取れているのはDS 7 225ハイブリッドだが、高速道路を走る機会が多いのであれば、約25km/lの低燃費を誇るDS 7 BlueHDI 130(1.5L ディーゼル)をお勧めする。

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    平成4年生まれ。テレビゲームで自動車の運転を覚えた名古屋人。ひょんなことから脱サラし、自動車メディアで翻訳記事を書くことに。無鉄砲にも令和5年から【自動車ライター】を名乗る。「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。イチゴとトマトとイクラが大好物。

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