フィアット600 詳細データテスト 500より増した実用性と快適性 フィアットらしい元気さは不在

公開 : 2024.06.22 20:25

使い勝手 ★★★★★★★☆☆☆

インフォテインメント

600eは7.0インチのデジタルメーターパネルと10.3インチのUコネクトことタッチ画面式インフォテインメントシステムが標準装備。奮発して最上位のラ・プリマを選べば、オーディオは4スピーカーから6スピーカーにグレードアップし、純正ナビも加わる。

いずれのシステムも、スマートフォンのミラーリングはワイヤレス。少ないながら実体ショートカットが備わるので、車載システムとミラーリングモードの切り替えは簡単で、テスターはほとんどが自身のスマートフォンを繋いでナビやオーディオを使っていた。

600eには、7.0インチのデジタルメーターパネルと、10.3インチのタッチ画面式インフォテインメントシステムが標準装備される。
600eには、7.0インチのデジタルメーターパネルと、10.3インチのタッチ画面式インフォテインメントシステムが標準装備される。    JACK HARRISON

エアコンや音量調整、オン/オフボタンは実体式なので、使い勝手はトップレベル。とはいえ、レーンキープアシストを切ったり、キャビンのプリコンディショニング設定などするのはタッチパネル経由で、メニューの操作回数は理想よりちょっと多い。

純正ナビを使うなら、目的地の音声認識はかなり正確だ。ただし、充電場所の選定はもっと細かくしてほしいところだが。

燈火類

LEDライトは標準装備で、自動減光機能も備えるが、やや反応は遅い場合がある。手動のレベル調整は、ハイビームのもっとも明るい部分を修正することができる。

ステアリングとペダル

ドライビングポジションはやや高めだ。フットウェルは広めで、ペダルは位置も間隔もバッチリで踏みやすい。手動式のステアリングコラムは調整範囲が広い。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 撮影

    ジャック・ハリソン

    JACK HARRISON

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    関耕一郎

    Kouichiro Seki

    1975年生まれ。20世紀末から自動車誌編集に携わり「AUTOCAR JAPAN」にも参加。その後はスポーツ/サブカルチャー/グルメ/美容など節操なく執筆や編集を経験するも結局は自動車ライターに落ち着く。目下の悩みは、折り込みチラシやファミレスのメニューにも無意識で誤植を探してしまう職業病。至福の空間は、いいクルマの運転席と台所と釣り場。

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