ホンダ・シビック・ツアラー1.6 i-DTEC 120 ブラック・エディション

公開 : 2015.02.02 23:30  更新 : 2017.05.29 19:09

強いてシビック・ツアラーの目立つ点を挙げるならば、車内のスペースが広いといったところだろうか。燃料タンクがフロント・シート底部に収まるため、前部座席は嵩上げされ、そのおかげでリア・シートをホールドするとフロアは完全にフラットな状態になる。

これを ’魔法’ だとホンダがいう点に関しては議論の余地があるけれど、リア・サスペンションの賢いレイアウトのおかげで624ℓもの荷室容量が確保されているのは事実。シートを折り畳めば1668ℓにおよぶというのだから、同クラスのトップ・レベルに匹敵する。

走りだすと、さらに優れた点に気づく。ステアリングが軽く、レスポンスに優れているのだ。サスペンションの動きも十分にしなやかであるうえに、コントロールしやすいことも、このクルマの特徴だ。

思わず夢中になってしまう……とまではいかないけれど、その代わりに長いモーターウェイの移動も苦にならない。特にディーゼル版の方がそう感じた。

ディーゼル・ユニットそのものもシビック・ツアラーの長所。低回転域からの力強さはかなりのもので、アクセル・ペダルを踏んでから実際の加速が得られるまでも長らく待たされることはない。

車速に比例してキャビンに侵入するエンジン・ノイズは大きくなるものの、全体的な洗練を損なうほどではない。テスト期間中、燃費が17.7km/ℓを下回らなかったのも加点ポイントだ。21km/ℓ超えは決して難しいものではなく、CO2排出量が少ない点も明確な長所である。

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