BMW M5 vs ポルシェ・パナメーラ HV高速サルーン比較(1) 2435kg対2360kg 728ps対680ps

公開 : 2025.02.01 09:45

728ps対680ps 3.5秒対3.2秒

注目すべき点が、プラグイン・ハイブリッドであること。BMW 530eと共有するシステムで、エンジンとATの間に196psの駆動用モーターを搭載。フロア部分には、18.6kWhの駆動用バッテリーが敷かれている。

パナメーラ・ターボE-ハイブリッドとスペックを比較すると、いくつかの違いへ気付ける。システム総合での最高出力は、728ps対680psでM5が勝るものの、0-100km/h加速は3.5秒対3.2秒でわずかに劣る。

BMW M5(英国仕様)
BMW M5(英国仕様)

そしてパナメーラは、先述の通り75kg軽い。駆動用バッテリーの容量は21.8kWhと大きく、一般的には車重が増えるエアスプリングを採用しているにも関わらず。

全長は5052mmで、数10mmほど短い。全幅は1937mmで、数10mmほど狭い。とはいえ、ハイブリッド・システムの構成自体はM5と近く、設計はより古い。

BMWの技術者、ダーク・ハッカー氏に質問したところ、ハイブリッド自体はそこまで重くないらしい。主な理由は、中国向けのロングホイールベース仕様の5シリーズや、バッテリーEV版のi5にも対応したプラットフォームを、強化したことにあるという。

キドニーグリルやインテリアのLEDを減らせば、少し軽くはなっただろう。ドアを開くと、BMWが「インタラクションバー」と名付けた、ダッシュボードからドアパネルまで続くライトが、目に飛び込んでくる。

発光色は、選んだドライブモードで変化する。ハザードランプをつけると、レッドで点滅もする。スポーツ・モードでは、BMW Mのロゴと同じトリコロールになり、普段以上に活発に走れることを教えてくれる。運転へ集中するには、やや目障りではあるが。

この続きは、BMW M5 vs ポルシェ・パナメーラ HV高速サルーン比較(2)にて。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・ソーンダース

    Matt Saunders

    役職:ロードテスト編集者
    AUTOCARの主任レビュアー。クルマを厳密かつ客観的に計測し、評価し、その詳細データを収集するテストチームの責任者でもある。クルマを完全に理解してこそ、批判する権利を得られると考えている。これまで運転した中で最高のクルマは、アリエル・アトム4。聞かれるたびに答えは変わるが、今のところは一番楽しかった。
  • 撮影

    マックス・エドレストン

    Max Edleston

    英国編集部フォトグラファー
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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