365日頼れるステーションワゴン スバル・フォレスターへ英国試乗 大改善の新ステアリング

公開 : 2025.02.17 19:05

2.0Lボクサー4は135ps 四駆と疑似7速のCVT

パワートレインは、2.0L水平対向4気筒ターボエンジン。ハイブリッド化されており、リニアトロニックと呼ばれるCVTと、フルタイム四輪駆動システムが組み合わされる。スバルではおなじみの構成といえ、基本的には5代目からのキャリーオーバーだ。

ただし、多くの改良は受けている。最高出力は、環境規制に合わせて150psから135psへダウン。車重は1717kgと軽くなく、0-100km/h加速は12.2秒で、活発とはいえないだろう。

スバル・フォレスター e-ボクサー・フィールド(英国仕様)
スバル・フォレスター e-ボクサー・フィールド(英国仕様)

ガソリンエンジンの18.4kg-mに、電気モーターの6.4kg-mが加算するから、日常的に物足りないトルク感ではない。しかし、追い越し加速などは少し息苦しい。

CVTは、擬似的に7段ATの変速を模して動作し、ステアリングホイール裏のシフトパドルで変速も可能。シャープさが増すスポーツモード・ボタンも、スポーク部分に備わる。走りがスポーティになるほどではないが、急勾配での速度調整には有効だ。

フルタイム四輪駆動システムは、前後のアクスルへ50:50の割合でトルクを分割。不整地を走ることが多いユーザーから、このメカニズムは高い評価を集めている。洗練されたマナーで、エンジンと同じくらいスムーズだ。

排気音は抑え気味。昔の高性能なスバルの個性といえた、ドロドロ音は放たない。

ダイレクトな新ステアリング フラットな姿勢制御

英国仕様の試乗会では、5代目との比較が可能だったが、車内の快適性だけでなく、新しいデュアルピニオン式電動パワーステアリングの効果を良く体感できた。軽すぎずダイレクトで、クラス最高水準のレスポンスとフィードバックを実現している。

これは、操縦性へ間違いなくプラス。6代目フォレスターで得た、確かな進化だといっていい。乗り心地も良好。しなやかな姿勢制御はそのままに、路面の凹凸を巧みに処理する能力を得ている。

スバル・フォレスター e-ボクサー・フィールド(英国仕様)
スバル・フォレスター e-ボクサー・フィールド(英国仕様)

柔らかめのスプリングが組まれるため、ドイツ製の同クラスのモデルより、カーブでのボディロールは確かに大きい。しかし、シャシー剛性が高くロードノイズは小さく、安定性に優れ、リラックスして長距離をともに過ごせるはず。

アイサイトと呼ばれる、スバル独自の運転支援システムは標準。新しいフォレスターには、さらに5つの機能が追加された。いずれも運転へ過度に干渉することなく動作し、ドライバーが望まない機能は簡単にオフにできる。

今回はオフロードを試せなかったが、歴代のオーナーが有能だと認めてきた定評を踏まえれば、6代目も優れるに違いない。最低地上高は220mmある。

平均燃費は、カタログ値で12.4km/Lと、2025年としては振るわず。ハイブリッドではあるもののアシストは限定的で、四輪駆動システムのフリクションが足を引っ張っているのかもしれない。代々乗り継いできたオーナーには、許容範囲ではあるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マット・プライヤー

    Matt Prior

    役職:編集委員
    新型車を世界で最初に試乗するジャーナリストの1人。AUTOCARの主要な特集記事のライターであり、YouTubeチャンネルのメインパーソナリティでもある。1997年よりクルマに関する執筆や講演活動を行っており、自動車専門メディアの編集者を経て2005年にAUTOCARに移籍。あらゆる時代のクルマやエンジニアリングに関心を持ち、レーシングライセンスと、故障したクラシックカーやバイクをいくつか所有している。これまで運転した中で最高のクルマは、2009年式のフォード・フィエスタ・ゼテックS。
  • 執筆

    スティーブ・クロプリー

    Steve Cropley

    役職:編集長
    50年にわたりクルマのテストと執筆に携わり、その半分以上の期間を、1895年創刊の世界最古の自動車専門誌AUTOCARの編集長として過ごしてきた。豪州でジャーナリストとしてのキャリアをスタートさせ、英国に移住してからもさまざまな媒体で活動。自身で創刊した自動車雑誌が出版社の目にとまり、AUTOCARと合流することに。コベントリー大学の客員教授や英国自動車博物館の理事も務める。クルマと自動車業界を愛してやまない。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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