【予約は1ヵ月で1000台越え】小型モビリティロボット『ミボット』量産化プロジェクト進行中!

公開 : 2025.03.12 12:05

東広島市の本社工場で3年後には年産1万台を目指す

このミボット、『ワクワク感』と『安全性』と『快適性』の3つの要素を高い次元で両立させている。

ワクワク感とは、デザインと運転する楽しさだ。安全性においてはモノコック構造の採用で、空間効率を最大化し重量バランスも配慮している。快適性では、毎日無理なく乗り続けられるよう装備を考慮している。

東広島市の本社工場で、今年10月から来年6月までに量産モデル300台を生産、販売する。
東広島市の本社工場で、今年10月から来年6月までに量産モデル300台を生産、販売する。    KGモーターズ

原付ミニカーでは法規上で求められていない40km/h正面衝突実験も行い、安全性は超小型モビリティ並みを確保している。真冬の北海道ではスタッドレスタイヤを装着しての走行実験も行い、デフロスターの改善や配線、配管のルート変更を今後の開発課題としていた。

KGモーターズでは東広島市に本社工場をかまえ、今年10月から来年6月までに量産モデル300台を生産、販売する。この段階では少量生産なので手組みで製造されるが、来年7月から再来年6月にはラインを用いた本格量産体制に入り、3000台を生産する。そして3年後には1万台の生産を目指している。なお、本社工場は年産10万台までの生産に対応可能だという。

また、ミボットはSDV(ソフトウエア・ディファインド・ビークル)であり、前述のようにOTA(オーバー・ジ・エア)でソフトウエアのアップデートが可能だ。これは、「ミボットを超ロングセラーにしたい。変わらないけれど常に新しいクルマであり続けさせたい」という、KGモーターズの楠CEOの思いでもある。

将来的には完全自動運転も目指すという。ミボットのような小型モビリティロボットが地域の活性化を促し、移動の不便さを解消して新しいライフスタイルを提供する。超高齢化が進む日本において、誰もが自由に移動できる未来の実現には、こうした超小型モビリティは必要不可欠になっていくのではないだろうか。

ミボット(プロトタイプ)のスペック

全長×全幅×全高:2490×1130×1455mm
車両重量:430kg
駆動:電気モーター
充電:AC100Vで5時間
航続距離:100km
最高速度:60km/h
駆動方式:RWD
タイヤサイズ:145/70R12
車両価格:110万円

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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