新型ポルシェ911 GT3 RSは500psを発揮

公開 : 2015.02.24 23:50  更新 : 2017.06.01 02:11

来月のジュネーブショーでアンヴェールされるポルシェ911 GT3 RSは、2ドア・モデルの新境地を開くものになるだろう。

ケイマンGT4にくわえて、新型モデルがボクスターとケイマンのラインナップに追加されるようだ。また、911は1997年に空冷から水冷に変更されて以来、最も大きなコンセプト・チェンジを受けることになる。さらに、新しい918スパイダーのほか、新型スーパーカーも登場することになりそうだ。

まずはじめにジュネーブ・ショー前夜の3月2日に公開される新型911 GT3 RSについて確認しておこう。標準仕様のGT3が相次いでエンジンから出火した問題により、当初の予定に比べ9ヶ月延期されてのお披露目となる。

リーク情報によるとGT3 RSのスペックは、4.0ℓの水平対向6気筒エンジンで501psおよび46.9kg-mを発揮するようだ。参考までに標準仕様のGT3は最高出力が475psであったことを記しておく。

このモデルは、ほかのRSモデル同様にGT3よりも軽量になることが予想される。われわれにとって最大の関心事は、ロード・ゴーイング911の新たな基準を示すダウンフォース・レベルといわれているエアロダイナミクスの詳細だ。

ポルシェはまだ新型911GT3 RSの外観を明らかにしていないが、スパイショットによるとリア・ウィングにはエアインテークを、フロントホイール上部にはリフトを抑制するエア・アウトレットが備わるようだ。こうしたシステムを見ていると、”レーシングカー並み” のダウンフォース・レベルを達成しているように思える。

冬期ということでニュルブルクリンクのタイム計測は行われていないが、ポルシェの試算によると911 GT3 RSは、7分20秒未満で周回できるということだ。2011年にGT2 RSツイン・ターボ(620psを発揮)が記録した7分18秒という記録に近づく可能性が大きいといえる。

GT3の0-100km/h加速公称値が3.5秒であることを考慮すれば、より軽量で力強いRSは3.2秒か3.3秒にまでタイムを削れそうだ。

くわえて、グリップとトラクションの改善を目指してGT3のサスペンションが再設計されただけでなく、ホイールとタイヤは918スパイダーのものが採用される。

エンジンはより強力なトルクを発揮し、CO2排出量と燃料消費率は大幅に改善することが見込まれる。

新型エンジンは、モデルライフ半ばの標準的なリフレッシュにくわえ、いくつかの強化策を施され、今秋に登場する見込みだ。また、911用と考えられていた4気筒版の新型エンジンも用意されるが、研究開発部門のトップであるハッツは「911はフラット6エンジンを搭載すべきで、4気筒はボクスターとケイマンに搭載されるものだ。」とその見解をしめしている。

一方で限定版のGT2 RSの登場も考えられる(500台限定の先代は2ヶ月で売り切れている)。「われわれのカスタマーは、よりパワフルなものを求めている。ポルシェとしてはカスタマーの意見に耳を傾ける必要がある。」とハッツは話している。しかしながら、新しいGT2 RSは現行911ライフサイクルの最終段階で発表される予定で、これには少なくともあと2年を要するだろう。

また、ポルシェはフェラーリ488GTBとマクラーレン675LTというモデルに対抗する新型スーパーカーのプロジェクトも進めている。

詳細は明らかになっていないがそのV8エンジンは新型パナメーラものになると考えられる。ドライバーの背面にミドシップされるエンジンは、現在主流の考え方に乗っ取りターボチャージャーで馬力を稼ぐことになる。

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