【BYDは進化の真っ最中】日本4車種目のシーライオン7に初乗り!アザラシとアシカはどう違う?

公開 : 2025.04.15 11:00

満充電航続距離は後輪駆動が590km、AWDが540km

ラインナップは後輪駆動と四輪駆動(AWD)の2モデル。いずれも最高出力308ps、最大トルク380Nmを発生するリアモーターを搭載し、AWDには217ps/310Nmのフロントモーターが加わる。リアモーターはシールよりややトルク重視で、フロントモーターのスペックは同一だ。

車重は後輪駆動車が2230kg、四輪駆動車が2340kgで、シールより約100kg重い。WLTCモードでの満充電航続距離は後輪駆動が590km、AWDが540kmだ。心理的にはともかく、物理的には多くの人の移動をまかなえる数字だろう。

満充電航続距離は後輪駆動が590km、AWDが540kmとなっている。
満充電航続距離は後輪駆動が590km、AWDが540kmとなっている。    神村聖

後輪駆動でも加速は十分以上。当然ながら滑らかだ。回生ブレーキはレベルをハイにしてもそんなに強くないし、ワンペダルにはならない。シールに似た感触で、テスラとは明らかに違う。ADASは初期のATTO3の頃と比べると格段に進化していて、ACCはこの日使用した限りでは違和感は抱かなかった。

シーライオン7は静粛性を高めるべく、フロント3面のウインドウに遮音、遮熱ガラスを導入している。確かにかなり静かで、窓を閉めると周囲の音がシャットアウトされるようだった。ただ、その代わり、タイヤが路面からのショックを拾ったときの音や振動が気になるようになった。

コーナーでは後輪駆動らしさも

シールのタイヤサイズが駆動方式を問わず前後とも235/45R19なのに対して、シーライオン7は前輪駆動がフロント235/50R19、リア255/45R19で、AWDは前後とも245/45R20と、やや太く大径になっている。

このタイヤや重いボディが関係している感じもしたし、広くて上質なキャビンゆえ気になったとも言える。ただ乗り心地は、シールより固い感じがするものの落ち着いた感触で、コーナーでは後輪駆動らしさも味わえるなど、バランスが取れていた。

装備面では、センターディスプレイでのパワーウインドウ操作に驚いた。窓の位置に指を置いて下にずらすと、その分だけウインドウが開くのだ。4枚すべての全開/全閉や少しだけ開けるベンチレーションモードもある。スマホネイティブ世代にはこちらのほうが使いやすいかもしれない。

少しだけ乗ったAWDは、フロントの駆動力はいい意味であまり感じられず、操舵への影響も少なかった。こちらも足まわりからの音と振動は伝わってきたけれど、乗り心地やハンドリングに大きな違いは感じなかった。タイヤサイズの設定をはじめ、きめ細かいチューニングが功を奏しているようだ。

シールを含めて気になる点がないわけではないけれど、それは高度経済成長期の日本車も同じだった。これまでのスピード感を考えれば、すぐにレベルアップしてくるのではないだろうか。

BYDシーライオン7のスペック

*( )内はAWD
全長×全幅×全高:4830×1925×1620mm
ホイールベース:2930mm
車両重量:2230(2340)kg
乗車定員:5名
荷室容量:F58L R500L
最小回転半径:5.9m
一充電走行距離:590(540)km
0-100km/h加速:6.7(4.5)秒
(フロントモーター形式:かご形三相誘導モーター)
(フロントモーター最高出力:160kW/217ps)
(フロントモーター最大トルク:310Nm)
リアモーター形式:永久磁石同期モーター
リアモーター最高出力:230kW/312ps
リアモーター最大トルク:380Nm
バッテリー:リン酸鉄リチウムイオンバッテリー
総電力量:82.56kWh
サスペンション:Fダブルウィッシュボーン Rマルチリンク
ブレーキ:Fドリルドベンチレーテッドディスク Rベンチレーテッドディスク
タイヤ:F235/50R19 R255/45R19(F&R245/45R20)
価格:495万円(572万円)

車両価格は標準モデル(後輪駆動)が495万円、AWDが572万円となる。
車両価格は標準モデル(後輪駆動)が495万円、AWDが572万円となる。    神村聖

記事に関わった人々

  • 執筆

    森口将之

    Masayuki Moriguchi

    1962年生まれ。早稲田大学卒業後、自動車雑誌編集部を経てフリーランスジャーナリストとして独立。フランス車、スモールカー、SUVなどを得意とするが、ヒストリックカーから近未来の自動運転車まで幅広い分野を手がける。自動車のみならず道路、公共交通、まちづくりも積極的に取材しMaaSにも精通。著書に「パリ流環境社会への挑戦」(鹿島出版会)「MaaSで地方が変わる」(学芸出版社)など。
  • 撮影

    神村聖

    Satoshi Kamimura

    1967年生まれ。大阪写真専門学校卒業後、都内のスタジオや個人写真事務所のアシスタントを経て、1994年に独立してフリーランスに。以後、自動車専門誌を中心に活躍中。走るのが大好きで、愛車はトヨタMR2(SW20)/スバル・レヴォーグ2.0GT。趣味はスノーボードと全国のお城を巡る旅をしている。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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