【EVオフローダー市場が熱い】メルセデス・ベンツGクラスの弟分『リトルG』 2027年登場へ

公開 : 2025.04.18 06:45

加熱するEVオフローダー市場

リトルGはMB.EAプラットフォームをベースにしており、Gクラスのラダーフレーム構造とは異なる。しかし、関係者によると先進的な四輪駆動システムが開発中であり、標準的なGクラスの3つの機械式ディファレンシャルロックを模倣できるものになるという。

これと並行して、リトルGには専用の走行モードが用意される。GLCのダブルウィッシュボーン式フロントサスペンションとマルチリンク式リアサスペンションに改良を加え、車高の調整を可能とするエアスプリングを採用することで、卓越したオフロード性能を実現する。

土台を共有しているGLCの次世代EVモデル(プロトタイプ)
土台を共有しているGLCの次世代EVモデル(プロトタイプ)

2028年以降は、パフォーマンスモデルの登場も予定されている。メルセデスAMGの新しい軸流電気モーターが搭載される予定で、次期CLA 45とGT SUVにも採用される計画がある。

メルセデス・ベンツがGサブブランドの拡大を決定した背景には、最大の市場である中国でのオフロード車販売の爆発的な伸びがある。昨年、メルセデス・ベンツは純利益が28%減少したが、これは中国での関心の低迷によるものだった。

BYDのファンチェンバオ(方程豹)、奇瑞汽車のiCAR(アイ・カー)、東風汽車のメンシ(猛士)など、新たに立ち上げられたブランドは、オフロード車に対する顧客の関心の高まりを示しており、メルセデス・ベンツはリトルGでこれに挑もうと考えている。

また、フォードブロンコの復活とジープラングラー4xeの発売により、Gクラスにとって最大の市場である米国においても、頑丈でアドベンチャー志向のあるオフロード車の販売が急増している。

記事に関わった人々

  • 執筆

    グレッグ・ケーブル

    Greg Kable

    英国編集部ライター
  • 翻訳

    小河昭太

    Shota Ogo

    2002年横浜生まれ。都内の文系大学に通う現役大学生。幼いころから筋金入りのクルマ好きで、初の愛車は自らレストアしたアウトビアンキA112アバルトとアルファロメオ2000GTV。廃部になった自動車部を復活させようと絶賛奮闘中。自動車ライターを志していたところAUTOCAR編集部との出会いがあり、現在に至る。instagram:@h_r_boy_
  • 編集

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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