ジープ、次期『チェロキー』はガソリンとEVを選択可能に? 新デザイン採用

公開 : 2025.05.10 06:25

ジープの次期『チェロキー』のテスト車両が目撃され、新しいデザインの一部が明らかになりました。新型コンパスとワゴニアSの間に位置するモデルで、ガソリンエンジン仕様とEV仕様が導入される可能性があります。

開発中のテスト車両発見

ジープは来年発売予定の次期『チェロキー』の開発を進めているが、パワートレインとしてガソリンエンジン車とEVを選択できるようになるようだ。

親会社ステランティスの『STLAラージ・プラットフォーム』を採用し、フラッグシップEVのジープ・ワゴニアSと構造的に近しいモデルとなる。今回、テスト走行中のプロトタイプが目撃され、デザインの大まかな方向性が明らかになった。

新型チェロキーにはEVモデルも導入される可能性がある。(写真は現行型グランドチェロキー)
新型チェロキーにはEVモデルも導入される可能性がある。(写真は現行型グランドチェロキー)    神村聖

新型チェロキーのプロトタイプは、傾斜したルーフライン、角ばったハンチ、ホイールアーチにはめ込まれたリアドア、フラッシュ式ドアハンドルなど、いくつかのデザイン要素をワゴニアSと共有している。

一方、フロントには、ジープの7スロットグリルがワゴニアSよりも目立つ形で採用され、新型コンパスと同様の特徴を反映すると予想されている。リアエンドもコンパスを踏襲しているように見えるが、フルワイドのライトバーはなく、従来型に近い外観となっている。

テールパイプが見えることから、今回目撃されたチェロキーのプロトタイプには、バッテリー・エレクトリック・パワートレインではなく、内燃エンジンが搭載されているようだ。量産車では、ワゴニアおよびグランド・ワゴニアと同じ3.0L直列6気筒ツインターボエンジン『ハリケーン』が搭載される可能性がある。

ガソリンモデルの発売後には、ワゴニアSと共通の最高出力608psのデュアルモーター四輪駆動パワートレインを採用したEVモデルの発売も予定されている。ワゴニアSではこれに118kWhのニッケル・マンガン・コバルト電池が組み合わされ、航続距離は488km(欧州のWLTPより緩やかな米国のEPA試験による)になる。

プロトタイプの室内には、ワゴニアSで見られる12.3インチの大型インフォテインメント・タッチスクリーンが備わっており、その側面には回転式コントロールダイヤルがあった。一方、空調機能はメインスクリーンのすぐ下、ダッシュボードにはめ込まれたタッチバーで操作するようだ。

新型チェロキーは、新型コンパスとワゴニアSの間に位置する。なお、現行型のグランドチェロキーは今後数か月で欧州での販売を終了し、ワゴニアSに席を譲る。ラングラーについても、来年のリーコンの登場に伴い、同様の決定がなされるかもしれない。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    小河昭太

    Shota Ogo

    2002年横浜生まれ。都内の文系大学に通う現役大学生。幼いころから筋金入りのクルマ好きで、初の愛車は自らレストアしたアウトビアンキA112アバルトとアルファロメオ2000GTV。廃部になった自動車部を復活させようと絶賛奮闘中。自動車ライターを志していたところAUTOCAR編集部との出会いがあり、現在に至る。instagram:@h_r_boy_
  • 編集

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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