メルセデス・ベンツ『190E』 来年のニュル24時間レースに参戦決定 レトロなレーシングカー

公開 : 2025.06.24 06:45

エンジニアリング会社HWAが、2台の『EVO』を2026年のニュルブルクリンク24時間レースに投入すると発表しました。オリジナルのDTMマシンを踏襲したレトロな外観が特徴で、V6ツインターボを搭載する見込み。

レストモッド車両を耐久レースに投入

ドイツのエンジニアリング企業HWAは、メルセデス・ベンツ『190E』のレストモッド車両を2026年のニュルブルクリンク24時間レースに投入する予定だ。

同レースの特殊車両クラスであるSP-Xに、DTMレース仕様の190Eと、そのホモロゲーションモデルをモチーフにした2台の『EVO』が参戦する。

ニュルブルクリンク24時間に参戦予定のHWA EVO
ニュルブルクリンク24時間に参戦予定のHWA EVO    HWA

車両がどの程度改造されるかはまだ明らかにされていないが、外観はオリジナルのDTMマシンを踏襲し、低くワイドなスタンスやターボファン形状のホイールを採用しつつ、ロードカーからのエアロ変更は最小限にとどめているようだ。

EVOは、メルセデス製の3.0L V6ツインターボエンジンとマニュアル・トランスミッションを搭載している。標準仕様では最高出力450psと最大トルク56.0kg-mを発揮するが、オプションパックにより出力を500psまで引き上げることができる。

ボディはグラスファイバー複合素材で、オリジナルのメルセデス・ベンツ190E 2.5-16エボリューションIIよりもDTMマシンに近い、やや攻撃的なデザインとなっている。車両重量は1360kgとされている。

レースのドライバーズラインナップは未公表だが、HWAは、1990年代初めのDTMでオリジナルの190Eを運転したローランド・アッシュとクラウス・ルードヴィッヒがテスト走行を行うと発表している。

ルードヴィッヒは当時、ソナックスとヒューゴ・ボスがスポンサーとなったマシンを運転していた。HWAのカラーリングは、当時のマシンから影響を受けている。

HWAは、AMGの共同創設者ハンス・ヴェルナー・アウフレヒト氏によって設立され、長年AMGのスポーツ活動を支援してきた。これまでに、CLK GTRのロードカーバージョンの開発、メルセデスのDTMレースプログラムの運営、メルセデスAMG GT3の開発など、多くの実績を残している。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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