真骨頂の乗り心地 4代目 シトロエンC3(2) 市街地キビキビな1.2L 面白い小さな仏車

公開 : 2025.09.03 19:10

クラス最高峰の価値が目指された4代目C3 SUV感が強められた四角いフォルム 見やすいメーター用モニター 快適シートに充実装備 市街地キビキビ 最高水準の乗り心地 UK編集部が試乗

市街地を軽快に走り回れる1.2Lターボ

スクエアなクロスオーバーへ一新した、4代目シトロエンC3。バッテリーEVのe-C3の兄弟といえ、エンジンは1.2L 3気筒ターボか、駆動用モーターが追加される1.2Lハイブリッドを選択できる。

非ハイブリッドの1.2Lエンジンは100psを発揮し、発進はターボブーストで軽快。高回転域では若干息苦しさを伴うが、コンパクトカーの本拠地といえる、市街地を軽快に走り回れる。EVと違って、高速道路でも航続距離へ気を使う必要性は低い。

シトロエンC3 ピュアテック100(英国仕様)
シトロエンC3 ピュアテック100(英国仕様)

トランスミッションは6速マニュアル。シフトレバーにはソリッド感があり、変速の楽しさを醸し出す。クラッチペダルの踏み心地も、適度な重さで好感触。速いとはいえないものの、普段使いで不満は抱きにくいはず。

シームレスな1.2Lハイブリッド 増す余裕

ハイブリッドは、1.2Lターボエンジンを、デュアルクラッチATへ内蔵される39psの駆動用モーターがアシスト。ステランティス・グループでは一般的なユニットで、CO2の排出量は非ハイブリッド版より1割ほど低いとか。

発進時のデフォルトはEVモードで、駆動用モーターがボディを引っ張る。低域からトルクが太く、速度が上昇するとシームレスに3気筒エンジンへバトンタッチ。0-100km/h加速は9.8秒と、このクラスでは平均的な鋭さ。高速道路での巡航に、余裕が出る。

シトロエンC3 ピュアテック100(英国仕様)
シトロエンC3 ピュアテック100(英国仕様)

パワートレインの洗練度は、クラスベストではないだろう。滑らかさや静かさは、ルノー・クリオ(ルーテシア)のハイブリッドに届いていない。C3でアクセルペダルを踏み込むと、明確にノイズが増す印象だった。

デュアルクラッチATは、MTほど運転の一体感を高めない。しかし、変速は素早い。

クラス最高水準の快適な乗り心地

C3の真骨頂といえるのが、快適な乗り心地。稀に強い突き上げはあるものの、クラス最高水準と表現しても過言ではない。「アドバンスド・コンフォート」油圧バンプストッパーを採用した、しなやかなサスペンションの効果だろう。

操縦性は、EV版のe-C3と明確に異なる。グリップ力が高く、ボディロールが少なく、ステアリングの細かな入力へ正確に反応する印象。1.2Lターボでは1151kg、ハイブリッドでも1416kgと、軽量な車重の恩恵に違いない。

シトロエンC3 ピュアテック100(英国仕様)
シトロエンC3 ピュアテック100(英国仕様)

ただし、ダイナミックな走りを披露するわけではない。ルーテシアの方が、機敏さは一枚上手。ステアリングはスロー側にあり、感触も薄い。それでも、市街地での取り回しは驚くほど良い。優しい乗り心地と相まって、味わいを気に入る人は多いはず。

燃費は、今回の実測で1.2Lターボは14.2km/Lと、平均的なもの。ハイブリッドでは16.7km/Lを得られた。後者の場合、一度の満タンで640kmほどを走れる計算になる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マーク・ティショー

    Mark Tisshaw

    役職:編集者
    自動車業界で10年以上の経験を持つ。欧州COTYの審査員でもある。AUTOCARでは2009年以来、さまざまな役職を歴任。2017年より現職の編集者を務め、印刷版、オンライン版、SNS、動画、ポッドキャストなど、全コンテンツを統括している。業界の経営幹部たちには定期的にインタビューを行い、彼らのストーリーを伝えるとともに、その責任を問うている。これまで運転した中で最高のクルマは、フェラーリ488ピスタ。また、フォルクスワーゲン・ゴルフGTIにも愛着がある。
  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    役職:常勤ライター
    クルマだけでなく、英国のローカルニュースとスポーツ報道にも精通し、これまで出版物、ラジオ、テレビなど、さまざまなコンテンツ制作に携わってきた。フォルクスワーゲン・グループの小売業者向けニュースウェブサイトの編集者を務めた後、2021年にAUTOCARに移籍。現在はその幅広い経験と知識を活かし、主にニュース執筆やSNSの運営を担当している。これまで運転した中で最高のクルマは、トヨタGRヤリス。一番のお気に入りだ。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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