W12凌駕の高性能 4代目 ベントレー・コンチネンタルGT スピード(2) UK編集部が気付く変化とは?
公開 : 2025.07.09 19:10
ベントレー初のプラグインHVで歴代最強のコンチGT スピード 総合783psと101.8kg-m 電気だけで最長80km可 魅惑的で刺激的な車内 硬めの乗り心地でも格段に良い操縦性 UK編集部が評価
もくじ
ー相応の集中力が必要な0-100km/h加速3.1秒
ー硬めの乗り心地 コンフォートで若干の浮遊感も
ー格段に良い操縦性 サイズを感じさせない敏捷性
ー電気で走れる新たな強み 魅力的な運転体験
ーベントレー・コンチネンタルGT スピード(英国仕様)のスペック
相応の集中力が必要な0-100km/h加速3.1秒
ベントレー初のプラグインHVとなる、コンチネンタルGT スピード。W型12気筒エンジンを搭載した3代目は、0-100km/h加速を3.5秒以下でこなす、剛速グランドツアラーだった。だが最新世代は、それを3.1秒へ塗り替えている。
この鋭さはローンチコントロール時に開放されるものだが、前後のタイヤは悶え、サスペンションは姿勢を保つのに腐心する。トラクション・コントロールが介入するほどの巨大エネルギーを操るには、ドライバーにも相応の集中力が求められる。

こんなに気張らない限り、4.0L V8ツインターボエンジンの芳醇さを堪能しながら、妥協のないクルージングへ浸れる。排気系は改良を受け、人工的なサウンド・エンハンサーを不要としており、音響的にも素晴らしい。
駆動用モーターは、変速時に途切れるトルクを補完。全開での加速時以外、シームレスに速度は上昇していく。
硬めの乗り心地 コンフォートで若干の浮遊感も
ただし、8速デュアルクラッチATは、DやRを選んだ瞬間に僅かなショックを伴う。繰り返されるエンジンの始動・停止時にも、同様な振る舞いが感取される。荷室側に搭載されるハイブリッド機器からは、高周波ノイズが生じることもあるようだ。
プラグインHVとして、回生ブレーキを実装。渋滞や交差点を予め予測し、自動的に運動エネルギーを電気エネルギーへ変換してくれるが、制御は最高水準には届いていないかもしれない。お好みでなければ、タッチモニターでオフにできる。

乗り心地は、フェラーリやアストン マーティンとは異なる、隔離されたような特有の吸収性。だが3代目より引き締められ、コンチネンタルGTへ想像するより硬くなった。特定のうねりでは揺れを吸収しきれず、鋭い隆起では強めの振動が届く。
スポーツやベントレーなど4種から選べる、ドライブモードが用意される。コンフォート・モード時のみ、エアスプリング特有の浮遊感を若干伴う。ゆったり長い波長で揺れるマナーは、呼吸するようでもあり、特別感を醸成しているともいえる。
格段に良い操縦性 サイズを感じさせない敏捷性
操縦性は、日常的な速度域では格段に良くなった。高速域でも、秀抜な姿勢制御と安定性を披露。グリップも高次元で、カーブが連続する区間を不安感なくすり抜けられる。
反面、グリップ力の限界を超えて、運転を楽しめるわけではない。ステアリングホイールへ伝わる感触の明瞭さも、先代を超えてはいないだろう。決して神経質になることはないものの、一体感を深めるような精緻さまでは宿さない。

サーキットでは、ボディサイズを感じさせないほどの敏捷性を発揮。スタビリティ・コントロールがオンの状態では、コーナー中程でのアンダーステアや急なパワーオンでのオーバーステアを、高度なHVパワートレインが巧みに抑制してみせる。
しかしオフにすると、その両方を抑えきれなくなる。後輪操舵システムや四輪駆動システムが、限界領域でさらなる能力を引き出すわけではない。基本的には、アンダーステア傾向の安定性にはある。
















































































































































