【あの時、手放さなければ】夏が来れば思い出す?セルシオ、ランサー、W126メルセデスなどもう一度乗りたいクルマ5選!

公開 : 2025.08.11 11:45

三菱ランサーEXターボ

これは紹介すべきかどうか迷った特殊なクルマだ。理由はチューニングカーだから。大学生の時、先輩が大切に乗っていたものを譲ってもらったのだ。

ノーマルの『三菱ランサーEXターボ』は135psだったが、これの2倍くらいのパワーを絞り出していた。ルックスもイケていた。エアロパーツやBMWのチューナーとして有名なハートゲのアルミホイール、ポルシェデザインのステアリングホイールなどで渋く決まっていた。雑誌にも露出したことがあるクルマだから、乗っているとカーマニアによく声をかけられた。

三菱ランサーEXターボ(実際に所有した車両ではなく広報写真)。
三菱ランサーEXターボ(実際に所有した車両ではなく広報写真)。    三菱自動車

運転は特殊技術を要した。まずクラッチが異様に重い。最初は間違えてフットレストを踏んでいるかと思ったほどだ。エンジンは4000回転以下と以上でまったく別のクルマだった。

アクセルを全開にし、タコメーターの針が4000回転を超え、ブーストメーターの針が1.2を指したら、シートに体が押し込まれ、流れる景色は飛行機の離陸時よりも速く、それがドライ路面なら楽しいが、ウェット路面では恐ろしくてアクセルを踏み込めない。

ファイナルレシオは最高速仕様。何度も峠に連れて行ったが、スピンしない日はなかったほどだ。今だから言えるというか、当時はグレーゾーンとして、ディーラーにも足を運ぶことができた。今は亡き有名チューナーの作品。昭和60年頃の思い出だ。

2代目トヨタソアラ3.0GT(後期型)

前述のチューンド・ランサーEXターボに乗っていた先輩が大学を卒業するや否や、白い2代目『トヨタ・ソアラ』前期型の3.0GTを買った。これで箱根にドライブに連れて行ってもらったのだけれど、これがもうカッコいいのなんの!

静かで速いし、乗り心地もいい。日本車でも、ついにこんなトータルバランスに優れたクルマが出たのかと感動した。

2代目トヨタ・ソアラ(実際に所有した車両ではなく広報写真)。
2代目トヨタ・ソアラ(実際に所有した車両ではなく広報写真)。    トヨタ自動車

『いつかはソアラに乗りたい』。そんな思いが爆発したのが2年後。僕は就職してすぐに2代目ソアラ、マイナーチェンジ後の3.0GTを手に入れた。色は白も良かったけど、ツートンカラーにした。

フル装備にしたらプラス100万円くらい高くなったが、これをベースに合法チューニング。ノーマルの240psが300psオーバーになった。レカロシートに交換して、自動車電話を装着して、イキって乗っていた。

周囲には輸入車好きが多かったが、負けてる思いはなかった。いやーいいクルマだった。たった2年半で手放してしまったのはなんでだろう。完璧すぎたからだろうか。手放して後悔した、もう一度乗りたいクルマ第1位だ。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    木原寛明

    Hiroaki Kihara

    1965年生まれ。玉川大学では体育会ノリの自動車工学研究部に所属し、まだ未舗装だった峠道を走りまくった。最初の愛車(本当は父のもの)は2代目プレリュード(5MT)。次がフルチューンのランサーEXターボ。卒業してレースの世界へと足を踏み入れたものの、フォーミュラまで乗って都合3年で挫折。26歳で自動車雑誌の編集部の門を叩き、紙時代の『AUTOCAR JAPAN』を経て、気が付けばこの業界に30年以上。そろそろオーバーホールが必要なお年頃ですが頑張ります!
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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