【スウェーデンの風土が生み出した伝統のグレード】最も小さなボルボ、EX30にBEV初の『クロスカントリー』登場!

公開 : 2025.08.26 11:25

8月21日、東京都港区のボルボスタジオ東京で、『ボルボEX30クロスカントリー』のプレス発表会が開催されました。ボルボで最も小さな、しかも電気自動車のEX30シリーズに加わったのがこのモデルです。篠原政明が解説します。

発表会場は涼しいスカンジナビアの雰囲気に?

8月も下旬に入ったというのに、4日連続の猛暑日となった8月21日、東京都港区のボルボスタジオ東京で、『ボルボEX30クロスカントリー』のプレス発表会が開催された。

外は暑いが、会場内はエアコンが効いて快適。しかも開演前のメインスクリーンには北欧スカンジナビア(おそらくはスウェーデン)の冬景色なども映し出され、涼しい雰囲気を増幅していた。

8月21日、ボルボスタジオ東京で『ボルボEX30クロスカントリー』のプレス発表会が開催。
8月21日、ボルボスタジオ東京で『ボルボEX30クロスカントリー』のプレス発表会が開催。    篠原政明

オープニングムービーののち、ステージに登場したのはルーフキャリアやオールテレインタイヤなどのオプションを装着したEX30クロスカントリー。助手席から降り立ったボルボ・カー・ジャパンの不動奈緒美代表取締役社長は、ステージのイメージに合わせて冬のアドベンチャーライフを意識したスタイルで登場した。

ボルボにおけるクロスカントリーモデルは、1997年に発売された初代『V70XC』から始まった。当時ベストセラーだったV70をベースに、ステーションワゴンの実用性とSUVのような走破性を兼ね備えたクロスオーバーモデルとして世界的に人気を集め、ボルボのラインナップにおける新たなバリエーションとなった。その現在形が、『V60クロスカントリー』となる。

スカンジナビアの厳しい気候に対応するクルマとして誕生したクロスカントリー(XC)モデルは、まさにボルボの故郷であるスウェーデンの風土が生み出したモデルであるといえる。そんなクロスカントリーの最新モデルとして、ボルボで最も小さな、しかも電気自動車のEX30シリーズに加わったのが、このEX30クロスカントリーだ。

最小モデルでも安全&快適装備は変わらない

EX30クロスカントリーは、フロントマスクやテールゲートなどをダークカラー仕上げとし、バンパーにはスウェーデンでいちばん高いケブネカイセ山の緯度と経度を入れた地形図をモチーフにしたアートワークを入れ、厚みのあるバンパーやホイールアーチがアウトドアテイストを高めている。リアバンパーとCピラーには初代から変わらない『CROSS COUNTRY』のロゴが入る。

インテリアは基本的にEX30と変わらない、スカンジナビアのミニマリズムを表現し、ダッシュボード中央に14.3インチのモニターのみを配したシンプルなものだ。ドアからスピーカーを廃しダッシュボードにサウンドバーを設置するなど、サステナビリティと機能美を両立している。シート地にはリサイクル素材やバイオ素材をブレンドし、EX30クロスカントリー専用のカラーコーディネーションも取り入れている。

ボルボ・カー・ジャパンの不動奈緒美社長は、冬のアドベンチャーライフを意識したスタイルで登場。
ボルボ・カー・ジャパンの不動奈緒美社長は、冬のアドベンチャーライフを意識したスタイルで登場。    篠原政明

パワートレインは前後に2モーターを搭載する4WDでシステムで、最高出力は428psを発生。しかも航続距離(WLTCモード)は500kmあり、日本の一般乗用車の1ヵ月平均走行距離(自工会調べ)は370〜400kmだから、十分な航続距離といえるだろう。専用大径ホイールや19インチタイヤの採用で、最低地上高はEX30より20mm上げた195mmとして悪路走破性を高めている。

そしてボルボに期待される安全性能に関しては、最先端のものを採用している。さらにインフォテインメントシステムには他のボルボ車と同様にグーグルを採用し、さまざまなアプリに対応する。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    篠原政明

    Masaaki Shinohara

    1958年生まれ。某自動車雑誌出版社をめでたく? 卒業し、フリーランスのライター&エディターに。この業界に永くいるおかげで、現在は消滅したものを含めて、日本に導入されている全ブランドのクルマに乗ってきた……はず。クルマ以外の乗りものもけっこう好きで、飛行機や鉄道、さらには軍事モノにも興味があるらしい。RJC会員。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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