フェラーリ500に勝ったEタイプ クームズ・チューン・ジャガー(2) マニア心を刺激するコダワリ
公開 : 2025.09.13 17:50
買い物の足にも使われた実用性
2番目のオーナー、ピーター・ヴォーズ氏は欧州大陸を横断する旅行などを楽しみ、6万kmほど距離を伸ばした。彼は、1967年にモータースポーツ誌へEタイプの印象を投稿している。実用性の素晴らしさへ触れられており、買い物の足にも使われた。
「サルーンのSタイプも、3・4台手掛けたはずです。特に覚えているのは、レーシングチームの創設者、トニー・ヴァンダーヴェル氏が注文したダーク・ブルー。最初の整備で戻ってきた時、ワイヤーホイールがすべて壊れていたので」。ベルが振り返る。

「ダンロップへ連絡すると、ホイールは強度の高いストレートハブへ改造されました。Mk2より車重が重く、耐えきれなかったのでしょう」
完全なオリジナル状態のMk2は2台だけ
クームズ仕様のMk2は、20台ほど現存するとベルは考えている。だが、彼が把握している限り、完全なオリジナル状態にあるのは2台だけのようだ。
「殆どへ手が加えられています。例えば、レーシングドライバーのケネス・マカルパインさんが乗っていたMk2は、当初レーシング・グリーンでした。でも自分が1990年代に修理した時は、ダークブルーに塗り直されていましたからね」

1980年代初頭、ジャガーはブリティッシュ・レイランド体制下で低迷。クームズ&サン社は、主に扱うブランドをBMWへ切り替えた。
その後クームズ本人は事業を手放し、モナコへ移住している。彼が手掛けたスーパー・ジャガーへコレクターの羨望が向けられていることに、困惑していたのかもしれない。
協力:ピーター・ヒューゴ氏、ウィンスピード・モータースポーツ社
改造に携わったメカニック再会の様子は、クームズ・チューン・ジャガー(3)にて。












































































































