【2027年度に日本導入】日産が次世代運転支援技術『プロパイロット』公開!銀座で試走車走行を披露

公開 : 2025.09.23 07:25

9月22日、日産自動車が2027年度に日本市場への投入を予定している次世代運転支援技術『プロパイロット』の開発試作車によるデモンストレーションを、東京・銀座にて実施したと発表。試作車が走行する様子を披露しました。

日産アリアをベースとした試作車が走行

9月22日、日産自動車は2027年度に日本市場への投入を予定している次世代運転支援技術『プロパイロット(ProPILOT)』の開発試作車によるデモンストレーションを、東京・銀座にて実施したと発表。電気自動車の日産アリアをベースとした試作車が走行する様子を披露した。

次世代プロパイロットは、2027年度中に日本国内市場向けの一部量産モデルに搭載される予定だ。

次世代運転支援技術『プロパイロット』の開発試作車によるデモを、東京・銀座にて実施。
次世代運転支援技術『プロパイロット』の開発試作車によるデモを、東京・銀座にて実施。    日産自動車

日産は、『ウェイブ』(Wayve/本社:英国ロンドン)のソフトウェア『ウェイブAIドライバー』と、次世代ライダー(LiDAR)による『グラウンド・トゥルース・パーセプション』技術を活用した次世代プロパイロット・システムにより、運転支援技術の新しい基準を提案している。

今回公開した次世代プロパイロットの開発試作車には、11個のカメラ、5個のレーダーセンサー、1個の次世代ライダー・センサーが搭載された。

『ウェイブAIドライバー』は、最先端のエンボディドAI技術を自動車の運転に適用したソフトウェアで、車両に搭載したカメラセンサーによる画像データを高度に処理し、都市部の複雑な道路環境に調和した、スムーズで安全な走行を実現するという。

このエンボディドAIは周囲のすべての情報を包括的に把握し、次に起こること、自身の行動が及ぼす影響を予測する能力を持ち、熟練ドライバーのような周囲に調和した安全な運転ができるという。さらに、高速な処理能力により、急な状況の変化に直ちに対応できるように備えた安全運転を行う。

段階的に技術進化を図ってきた

また、ウェイブのAIは、人間の認知や行動のプロセスの洞察に基づき、個々の物体の動きに対する反応を学習するのではなく、周囲のすべての状況の変化の過程の学習に重きを置き、多様な現実世界の事象を学習する。これにより、経験を積んだ注意深い人間のように複雑な状況でも的確な判断をすることができるという。

次世代プロパイロット搭載車両は、高性能なライダー・センサーをルーフに搭載する。これはグラウンド・トゥルース・パーセプション技術の重要な構成要素のひとつで、カメラの認識距離よりも遠方を正確に認識でき、高速走行時や夜間走行時に安全性を高める。

電気自動車の日産アリアをベースとした試作車で実際に走行する様子を披露した。
電気自動車の日産アリアをベースとした試作車で実際に走行する様子を披露した。    日産自動車

日産は、高速道路単一車線(プロパイロット)から複数車線(プロパイロット2.0)と段階的に技術進化を図ってきた。次世代プロパイロットは、より複雑な一般道を含む走行において信頼できる運転支援技術を目指す。

日産のチーフテクノロジーオフィサーの赤石永一氏は次のように述べている。

「現行のプロパイロット2.0は高い評価を得ていますが、次世代プロパイロットはさらに革新的な変化をもたらし、熟練ドライバーが運転しているかのような安心感を提供します。さまざまな交通状況に対応し、ドライバーはもちろん、道路を利用するすべての人々にとって、より高い安心感と安全性をもたらします。」

この技術開発は、よりクリーンで安全、かつ自由な移動を実現するモビリティの革新に向けた、日産の包括的な取り組みのもと実施されている。また、技術力と競争力を強化し、将来のモビリティ分野でのリーダーを目指す日産の目標と連動している。

記事に関わった人々

  • 執筆

    AUTOCAR JAPAN

    Autocar Japan

    世界最古の自動車雑誌「Autocar」(1895年創刊)の日本版。

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