イタルデザインの傑作デザイン 50選(前編) 今も語り継がれる初期の名車
公開 : 2025.09.23 11:05
伝説的デザイナーのジョルジェット・ジウジアーロ率いるイタルデザインは、これまで数多くの名車とコンセプトカーを世に送り出してきました。今回は、その中でも特に画期的な作品を50台ピックアップして紹介します。
もくじ
ー自動車デザインに大きな影響を与えた作品群
ーマンタ(1968年)
ーイグアナ(1969年)
ータピロ(1970年)
ーアルファ・ロメオ・アルファスッド(1971年)
ーチーター(1971年)
ーマセラティ・ボーラ(1971年)
ーカイマーノ(1971年)
ーブーメラン(1972年)
ーフォルクスワーゲン・ゴルフ(1974年)
ーフォルクスワーゲン・シロッコ(1974年)
ーヒョンデ・ポニー(1974年)
ーマセラティ・クアトロポルテIII(1976年)
ーアウディ80(1978年)
ーメガガンマ(1978年)
ーBMW M1(1978年)
ーアッソ・ディ・フィオーリ(1979年)
自動車デザインに大きな影響を与えた作品群
現在、アウディ・グループの傘下となったイタルデザインは、1968年にジョルジェット・ジウジアーロとアルド・マントヴァーニによって設立された。
史上最高のデザイン会社とも称されるイタルデザインは、フィアット・パンダやウーノ、フォルクスワーゲン・シロッコといった伝説的な名車を手掛け、競合他社よりも多くのヒット作を生み出してきた。フォルクスワーゲン・ゴルフのような、ロングセラー車の礎を築いたのも同社である。

この記事では、イタルデザインが生み出した画期的な50台(量産車とコンセプトカーを含む)を紹介する。過去半世紀にわたる多作ぶりを考えると、その足跡をすべて辿るにはスペースが足りない……。
マンタ(1968年)
イタルデザインの発端となったのがこのクルマだ。ジウジアーロが自身のカロッツェリアのトップとして手掛けた初のコンセプトカーである。イタルデザイン設立からわずか40日後、1968年のトリノ・モーターショーで公開されたマンタは、最高出力400psのシボレー製V8エンジンを搭載し、最高時速は約320km/hを超えると言われていた。当初はグリーンの塗装にオレンジのアクセントで彩られていたが、イタルデザイン創立30周年記念行事でグレーに塗り替えられた。しかし、その後、再びグリーンに戻されたのである。

イグアナ(1969年)
1969年のトリノ・モーターショーで初公開されたイグアナは、アルファ・ロメオ33ストラダーレから流用した1995cc V8エンジンを搭載していたが、後にモントリオール由来の2.6L V8に換装された。ガラス張りのルーフと大型リアウィンドウにより、キャビンはとても明るく、特大のフロントガラスは優れた前方視界を確保していた。

タピロ(1970年)
タピロのベースとなったクルマを尋ねられても、おそらく答えに詰まるだろう。実は、ポルシェ914である。シャープなライン、明確なウェッジシェイプ、鋭いコーナーなど、オリジナルデザインはほとんど残っていない。1980年代にコレクターに売却されたが、事故で大破してしまった。

アルファ・ロメオ・アルファスッド(1971年)
イタルデザインが初めて手掛けた量産車である。1971年に登場したアルファスッドは、小型車のダイナミクスの常識を打ち破ったが、残念ながら耐久性では同じような成果を残せなかった。1983年まで生産が続き、約90万台が販売された。搭載エンジンは1.2~1.5Lの水平対向4気筒だった。
















































