テスラ・モデルY対抗馬 米リビアン、欧州へ進出確定 楕円形ヘッドライトのEV『R2』販売

公開 : 2025.10.01 06:45

米国の新興企業リビアンが、英国を含む欧州市場への進出を表明しました。2026年以降にテスラ・モデルYへの対抗馬となる『R2』を投入予定で、現地生産も視野に入れます。同社のソフトウェアはVWでも採用されています。

「手頃」なSUVモデル発売へ

米国のEVメーカーであるリビアンは、欧州市場への進出を計画しており、その一環として英国でも右ハンドル仕様を発売する予定だ。

同社はこれまで北米のみで事業を展開し、約6万ポンド(約1200万円)のSUV『R1S』とピックアップトラック『R1T』の2車種を販売してきた。しかし昨年、欧州への輸出を視野に開発された小型(全長4.7m)で手頃な価格の『R2』を発表した。

リビアンR2
リビアンR2    リビアン

9月上旬に開催されたミュンヘン・モーターショーで、リビアン創業者兼CEOのR・J・スカリンジ氏はAUTOCARの取材に応じ、2026年前半に新型R2を北米で発売し、価格は約4万5000ドル(約670万円)からになると述べた。その後、欧州での販売も予定されているという。

欧州市場に左ハンドル仕様を導入した後、英国にも右ハンドルのR2を投入するが、英国での発売時期は未定だ。

R2はテスラモデルYの競合となるミドルクラスSUVで、航続距離480km以上、シングルモーター/後輪駆動またはデュアルモーター/四輪駆動のパワートレインを備える。

R2より小型の『R3』もあるが、欧州への投入時期は定かではない。リビアンはまた、ラリーレイドスタイルの高性能版『R3X』も公開している。

スカリンジ氏は、欧州市場におけるポジショニングについて「憧れを抱かせつつ、現実的な選択肢となるブランド」として位置づけたいと述べた。

「この2つを両立させるのは稀です。価格が下がると魅力も低下するケースが多い。しかし、R2とR3は違います。手頃な価格帯でありながら、特別な存在感を持っているのです」

「細部に至るまで、自分の仕事を愛する人々によって開発されたものだと感じることができるでしょう。4万ドル未満のクルマではあまり得られない感覚です。多くの場合、開発者が単に業務を遂行し、仕様書の順守に終始しているだけのように感じられます。しかし、当社の車両は、素材選定やパネルに至るまで、あらゆる要素を徹底的に議論した末に作り上げられたものです」

VWグループにも採用されたソフトウェア

R2は、昨年大幅改良を受けたR1シリーズと同じ第2世代技術プラットフォームを採用する。

リビアンのソフトウェア定義型車両(SDV)開発アプローチでは、プラットフォームのECUを3つのゾーンに集約することでユニット数を削減している。

リビアンR2
リビアンR2    リビアン

このシステムはフォルクスワーゲン・グループも約60億ドル(約8900億円)の契約の一環として採用しており、その派生版が2026年に新型ID.1および関連モデルに導入される予定だ。

「この技術プラットフォームは非常に堅牢で拡張性が高く、当社の2車種だけでなく、ID.1やフォルクスワーゲン・グループ全製品群を通じた大量生産のメリットも享受できます」とスカリンジ氏は述べた。

「これにより、これまで以上に調達面での優位性を得られるようになります。さらに、コスト最適化、車内体験の向上、そして高度な人工知能を基盤とした統合・最適化といった面でも、新たな可能性が広がります」

スカリンジ氏は、フォルクスワーゲン・グループとの提携による技術面でのメリットに期待を寄せつつ、リビアンでは高い生産目標を掲げている。

「当社の目標は年間数百万台を生産することです。これまでもお伝えしてきたように、最終的には各市場で少なくとも10%の市場シェアを獲得したいと考えています」

この目標達成のため、リビアンは北米と欧州に注力する方針であり、今のところ中国市場は視野に入れていない。

現在、リビアンは米国イリノイ州に生産工場を1か所保有し、ジョージア州でもまもなく新工場の建設を開始する。スカリンジ氏は、長期的には欧州での現地生産も目標にしていると述べた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    マーク・ティショー

    Mark Tisshaw

    役職:編集者
    自動車業界で10年以上の経験を持つ。欧州COTYの審査員でもある。AUTOCARでは2009年以来、さまざまな役職を歴任。2017年より現職の編集者を務め、印刷版、オンライン版、SNS、動画、ポッドキャストなど、全コンテンツを統括している。業界の経営幹部たちには定期的にインタビューを行い、彼らのストーリーを伝えるとともに、その責任を問うている。これまで運転した中で最高のクルマは、フェラーリ488ピスタ。また、フォルクスワーゲン・ゴルフGTIにも愛着がある。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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