レトロでキュートな新型『トゥインゴ』登場 ルノー最安価EV、一充電で263km 空力にもこだわるボディ
公開 : 2025.11.08 07:45
ルノーが新型EV『トゥインゴEテック・エレクトリック』を発表しました。初代モデルを踏襲したレトロなデザインの4人乗り5ドア・ハッチバックです。軽量化や空力設計により9.5km/kWhという高効率を実現しました。
英国では400万円以下で販売へ
ルノーは、新型EV『トゥインゴEテック・エレクトリック(Twingo E-Tech Electric)』の量産バージョンを発表した。主に都市部での使用を想定し、扱いやすさと手頃な価格帯を目指した小型車だ。
トゥインゴの開発責任者オリビエ・レイク氏は、「過去10年間で欧州Aセグメント車の販売台数は、年間100万台以上から60万台未満へと大幅に減少しました」と述べた。

「規制の増加に伴い、Aセグメント車の価格は著しく上昇し続けています。そのため、一家のセカンドカーとしての販売は減少し、一部のお客様はわずかに高い価格で少しだけ広いBセグメント車に買い替えるようになりました。そうした顧客層も依然として存在しますが、現在の商品構成は適切ではありません」
このためトゥインゴの開発では、ルノー5 Eテック(現在2万1495ポンド=約430万円)よりも低価格であることに加え、キア・ピカントなどの内燃機関搭載車とも競合し、ユーザーにEVへの乗り換えを促すことを目指した。
ルノーによれば、トゥインゴは英国市場に2万ポンド(約400万円)未満の価格で投入され、最安価クラスのEVになるという。
競合車種は多岐にわたり、BYDドルフィンサーフや2027年発売予定のフォルクスワーゲンID.1などが挙げられる。
9.5km/kWhの高効率を実現
トゥインゴは、ルノー5の『Amprスモール』プラットフォームを短縮したものをベースとしている。その際、5のマルチリンク式リアアクスルを、キャプチャーから流用したビーム式に置き換えている。
コスト削減の鍵を握るのは、中国企業CATLが供給するバッテリーだ。ルノーとしては初めてリン酸鉄リチウム(LFP)を正極材に採用している。現在使用されているニッケル・マンガン・コバルト(NMC)系よりも生産コストを安く抑えられるメリットがある。

総容量は27.5kWhで、1回の充電での航続距離は263km(欧州WLTP)を実現。エネルギー消費効率は公称値9.5km/kWhと、市販EVの中でトップクラスに優れている。これは軽量設計によるもので、車重は仕様により1200kgから1245kgとされている。
エアロダイナミクスも重要な役割を果たしている。テールランプ上部にはリアを通過する気流を安定させる小型フィンが備わり、最上級グレード『テクノ』にはフラッシュフェイス仕様の18インチアルミホイールが装備される。
充電はAC接続で最大11kW、DC急速充電器では最大50kWに対応する。後者の場合、10~80%の充電時間は約30分である。ルノーによると、トゥインゴはバッテリー製造時に発生したCO2を約3万km走行で「相殺」し、その後は内燃機関車よりも環境負荷が低いという。





























































