ファミリーカーを買うつもりが、なぜか50年落ちの2シータースポーツカー購入 『マーコスGT』に一目惚れした英国紳士
公開 : 2026.03.17 17:05
ファミリーカーを買うつもりでいたのに、なぜかマーコスGTを買ってしまった英国在住のマーク・エドワーズさん。グラスファイバー製ボディにV6エンジンを搭載したスポーツカーは、家族で使うには厳しいようです。
気づけば手付金を払っていた
妻と「家族と飼い犬を乗せられる十分な大きさのクルマが必要だね」と合意しておきながら、1週間後に50年落ちの2人乗り英国製スポーツカーを買ってくるなんて、それは非常に勇敢か、あるいは非常に愚かな行動だ。いや、おそらくその両方だろう。
「妻の指示で次のファミリーカーを探していたところ、Facebookに掲載されたマーコスGT 3リッター(Marcos GT 3-Litre)の広告を見つけたんです」と英国在住のマーク・エドワーズさんは説明する。

「それまで実車を見たことがなかったので、単なる好奇心で見に行くだけだと妻に伝えました。ところが、気づけば手付金を払ってしまい、その翌週にはロンドンの自宅からウェスト・カントリーまで引き取りに行ったんです。帰宅すると、妻は『座席が2つしかないじゃない!』と叫びました。その後、家族用のクルマとしてアウディQ5を買いに行かざるを得なくなりました」
『GT』は、マーコスが1970年のマンティス以前の全車種に付けていた名称だ。1964年に発売され、木製シャシー、グラスファイバー製ボディ、そしてボルボP1800のエンジンを採用している。その後、より高出力のモデルが続き、1968年には最上位の『3リッター』が登場した。
その頃にはシャシーは木製からスチール製に切り替えられていたが、それ以外はフロントエンジン後輪駆動(FR)の2シーター・クーペという仕様は変わらない。車高が極めて低いため、運転姿勢はかなり水平に近い。
購入価格よりも改修費が高かった
大きなヘッドライト、突き出たボンネット、そしてクラシックなシルエットを見れば、マークさんのファミリーカー選びがなぜ失敗に終わったのか、容易に理解できるだろう。
「ただ、一目惚れしてしまったんですよ」と彼は少し申し訳なさそうに言う。

彼のGTは1969年に生産された個体で、販売促進のために南アフリカへ送られたが、残念ながらその目的は達成されなかった。そこで英国へ戻され、1970年に登録された。GT 3リッターはわずか196台しか生産されず、そのうち130台が英国向けだった。
マークさんが2019年にこのクルマを購入した際、走行距離計は11万kmを示していた。前オーナーの元から運転して帰ったマークさんは、大がかりな改修が必要だと判断した。
「まず、専門業者にクルマを預け、エンジンを3.1Lにボアアップし、ステージ4のチューニングを施してもらいました。費用は9000ポンド(約190万円)かかりましたが、今では180psと太いトルクを発揮してくれます。次に、4速のフォード・タイプ5トランスミッション(フォード・カプリに搭載されていたもの)と4速セレクターフォークをオーバーホールしました。
それに電気系統の改修を加えて5000ポンド(約105万円)。結果的に、購入価格1万2000ポンド(約250万円)のクルマに、1万4000ポンド(約295万円)を費やしたことになります」


















