インホイールモーターで540馬力 ルノー新型『5ターボ3E』がドリフト披露

公開 : 2025.10.10 18:05

ルノーの高性能EV『5ターボ3E』の実走行動画が公開されました。ラリーの歴史あるコルシカ島でドリフトを披露しています。1980台限定で、すでに約半分が予約済みとのこと。価格は約2800万円。

限定1980台のうち、約半分が予約済み

ルノーは、間もなく発売予定の高性能EV『5ターボ3E』の走行性能をアピールする動画を公開した。

合計出力540psを誇る5ターボ3Eは動画内で、フランスのコルシカ島のクローズドコースを舞台にドリフトを披露した。この地では、1982年と1985年にルノー5ターボがツール・ド・コルス・ラリーで優勝している。

ルノー5ターボ3E
ルノー5ターボ3E    ルノー

今回のデモンストレーションは、ツール・ド・コルス・ヒストリック開催に先立って行われたものだ。

動画では5ターボ3Eの量産仕様のインテリアも初めて公開された。デジタル・ディスプレイは現行ルノー5と共通化しているようだが、ラリー仕様の油圧式ハンドブレーキが新たに採用されている。

5ターボ3Eは、初代ルノー5ターボへのオマージュとなる電動ホットハッチであり、大胆なスタイリング、完全専用プラットフォーム、スーパーカー並みの性能を備えている。

生産台数は、初代モデルの発売年にちなんで1980台限定となるが、現時点ですでに1000台以上が予約済みだという。価格は14万ポンド(約2800万円)からで、発売当初の13万5千ポンド(約2700万円)から若干値上がりしている。

プロジェクトリーダーのミシェル・グロージャン氏は7月、AUTOCARに対し「現在、予約が全世界で総生産台数の半分に達しています」と語った。

「2028年分は完売しました。それでもまだ1年半分の生産枠が予約可能です」

来年にも顧客への納車を開始する予定だとグロージャン氏は述べた。価格はルノー史上最高額だが、これまで多様な層の顧客から関心を集めているという。

「顧客層はさまざまですが、共通しているのは、ワイルドなクルマやスポーツカーに情熱を注いでいるという点です。オリジナルのR5ターボのオーナーもおり、新型の購入も希望されています」

アルピーヌフェラーリポルシェなど複数のクルマを持つ顧客もおり、(5ターボ3Eが)他車と比べてもエキゾチックな存在だと感じているようです」

5ターボ3Eの生産は2029年に終了予定であり、グロージャン氏は現時点で同様の限定モデルを投入する計画はないと述べた。ただし、他のモデルで可能性はあるという。

例えば、電動クロスオーバーのルノー4でダカール・ラリー仕様を作る可能性について問われると、グロージャン氏は「計画はありませんが、可能性はあります」と答えた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    チャーリー・マーティン

    Charlie Martin

    役職:編集アシスタント
    2022年よりAUTOCARに加わり、ニュースデスクの一員として、新車発表や業界イベントの報道において重要な役割を担っている。印刷版やオンライン版の記事を執筆し、暇さえあればフィアット・パンダ100HP の故障について愚痴をこぼしている。産業界や社会問題に関するテーマを得意とする。これまで運転した中で最高のクルマはアルピーヌ A110 GTだが、自分には手が出せない価格であることが唯一の不満。
  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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