【ホンダ・スーパーワン・プロトタイプ】ファンキー&キュートな軽に初乗り!ホットな電動ハードをチェック(前編) #JMS2025

公開 : 2025.11.07 12:25

ジャパンモビリティショー2025で発表された、『ホンダ・スーパーワン・プロトタイプ』試作車のUK編集部試乗記前編です。楽しさが見違えるブースト・モード、低重心で敏捷な身のこなしなど、まさにファンキー&キュートです。

ファンキー&キュートなホンダ

英国ホンダのCEO、レベッカ・アダムソン氏は、ホンダeの後継モデルではないと主張する。見た目は少し似ていても。「スーパーNは、ファンキーでキュートなホンダです」。と説明する。そう、これは英国で売られる予定にある。

ベースとなったNワンは、エンジンで走るホンダの軽自動車。最近、バッテリーEV版のNワン e:が発売されたが、そのアツアツな仕様といえる。日本ではスーパー・ワンと呼ばれるが、英国では権利の都合でスーパーNを名乗るらしい。

ホンダ・スーパーワン・プロトタイプ(スーパーN)
ホンダ・スーパーワン・プロトタイプ(スーパーN)

全長は3.4mほどと短いが、ホイールベースは約2.5mと長い。4人乗りで、車重は1.3tを少し超えるくらい。擬似的なシフトチェンジと、人工的なエンジンサウンドを楽しむことができる。

血気盛んなドライバーにもアピールできる

スーパーNは、ホンダのEV販売を強化するという、重要な役割を背負っている。「影響を考えると、価格設定は非常に重要です。わたしの見解では、このクルマの可能性は既存のお客様だけではありません」。アダムソンが続ける。

ターゲットは、小さな電動のホンダをお考えの、CR-VやHR-Vのオーナーだけではない。血気盛んなドライバーにも、アピールできるだろう。ちなみに、日本にはワンボックスタイプのNバン e:もあるが、こちらの導入予定はない。

ホンダ・スーパーワン・プロトタイプ(スーパーN)
ホンダ・スーパーワン・プロトタイプ(スーパーN)

数を捌くには、プレミアムでお高めだったホンダeより、遥かにお手頃な価格設定が求められるはず。競合になりそうなモデルを踏まえると、2万ポンド(約408万円)前後になると予想したい。UKでの発売は、2026年前半の予定だ。

カワイイのに勇ましいスタイリング

広いトレッドをブリスター状のフェンダーが覆うボディは、日本の軽自動車規格からはみ出ている。アルミホイールはスポーティなデザインの15インチで、フロントバンパーには大きなエアインテークが口を開く。カワイイのに勇ましい。

それでも、シルエットはNワン e:と遠くは違わない。プロトタイプはヨコハマ・アドバン・タイヤを履いていたが、雰囲気は間違いなく軽自動車。ロンドンでは、かなり目立つこと請け合いだ。シティ・ターボIIを思い出される読者も多いのでは。

ホンダ・スーパーワン・プロトタイプ
ホンダ・スーパーワン・プロトタイプ

走りが重視されたというスペックは、未公表。だが、基本的なパッケージングは変わらないそうだから、フロア部分へ敷かれる駆動用バッテリーは29.6kWhで、急速充電は50kWに対応するはず。航続距離は、295kmより短くなるだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

ホンダ・スーパーワン・プロトタイプ初乗り!の前後関係

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