小変更で大胆イメチェン ルノー・キャプチャー E-テック(1) 1.8Lハイブリッドはどんなハード?

公開 : 2025.09.30 19:05

小変更でイメチェンのキャプチャー プラットフォームはルーテシアと共有 高級感が向上したインテリア 明確な強みの自然な操縦性 市街地で好マナーなハイブリッド UK編集部が試乗

大幅に一新した容姿 ジグザグのデイライト

ドラマチックな容姿と秀でたコストパフォーマンスで訴求する、ルノー・キャプチャー。英国では、2万ポンド(約396万円)を切るお値段から売られている。2013年の初代発売以来、200万台以上が世界中で提供されてきた。

2代目のフロントマスクは、2024年のフェイスリフトで大幅にリフレッシュ。新しいルノーのロゴが中心に据えられ、ジグザグに光るデイライトがフロントバンパーの両端を飾る。ルノー・ラファールなど、他モデルとの共通性を強めた処理といえる。

ルノー・キャプチャー・ハイブリッド E-テック160 エスプリ・アルピーヌ(英国仕様)
ルノー・キャプチャー・ハイブリッド E-テック160 エスプリ・アルピーヌ(英国仕様)

全長は4239mmで、全幅1797mm、全高1575mmと、大きさはフォルクスワーゲンTロックと近似。シャープな面処理が貢献し、背は高めでも全体的なまとまりは良い。

プラットフォームはルーテシアと共有

プラットフォームは、クリオ(ルーテシア)や日本非売の日産ジュークと同じく、CMF-Bを採用。サスペンションは、フロントが変形版のマクファーソンストラットで、リアがトーションビームとなる。

エンジンは英国仕様では2種類あり、91psの1.0L 3気筒ガソリンターボがエントリーユニット。1.8Lガソリンターボに駆動用モーターとスターター・ジェネレーター(ISG)を組み合わせた、160psのハイブリッド「E-テック」も用意される。

ルノー・キャプチャー・ハイブリッド E-テック160 エスプリ・アルピーヌ(英国仕様)
ルノー・キャプチャー・ハイブリッド E-テック160 エスプリ・アルピーヌ(英国仕様)

トリムグレードは、英国ではエボリューション、テクノ、エスプリ・アルピーヌの3段階。トップグレードの後者は、19インチのアルミホイールにブラック・ルーフのツートーン塗装を得る。境界部分を明確にする、クロームトリムも指摘できる。

リフレッシュで内装は高級感を向上

インテリアは、ルーテシアとの共通性へ気づけるが、デザインはこのクラスでは特に魅力的。リフレッシュしただけでなく、高級感を高めたとルノーは主張する。

その中心的存在は、グーグル・ベースのシステムが稼働する10.4インチのタッチモニター。インターネット接続へ対応し、スマートフォンとのミラーリングも円滑に処理する。ナビやメディア、車載機能などのメニューが固定表示され、操作性も良い。

ルノー・キャプチャー・ハイブリッド E-テック160 エスプリ・アルピーヌ(英国仕様)
ルノー・キャプチャー・ハイブリッド E-テック160 エスプリ・アルピーヌ(英国仕様)

モニター自体の明るさも増し、反応はダイレクト。グーグルマップも滑らかにスクロールし、ボリューム調整も簡単だ。エアコンの基本的な操作は、鍵盤状に並ぶハードスイッチでできる。他方、バックカメラの画質はイマイチだが。

内装の素材は、感心するほど上質というわけではない。探さなくても、硬いプラスティックが見つかるはず。筆者が気になったのが、シフトセレクターの製造品質。ガタガタと必要以上の遊びがあり、頻繁に動かす部分として惜しい仕上がりだと思う。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ウィル・リメル

    Will Rimell

    役職:ニュース編集者
    ニュース編集者としての主な業務は、AUTOCARのニュースの方向性を決定すること、業界トップへのインタビュー、新車発表会の取材、独占情報の発掘など。人と話したり質問したりするのが大好きで、それが大きなニュースにつながることも多い。これまで運転した中で最高のクルマは、アルピーヌA110。軽快な動きと4気筒とは思えないサウンドが素晴らしい。
  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    役職:常勤ライター
    クルマだけでなく、英国のローカルニュースとスポーツ報道にも精通し、これまで出版物、ラジオ、テレビなど、さまざまなコンテンツ制作に携わってきた。フォルクスワーゲン・グループの小売業者向けニュースウェブサイトの編集者を務めた後、2021年にAUTOCARに移籍。現在はその幅広い経験と知識を活かし、主にニュース執筆やSNSの運営を担当している。これまで運転した中で最高のクルマは、トヨタGRヤリス。一番のお気に入りだ。
  • 執筆

    マレー・スカリオン

    Murray Scullion

    役職:デジタル編集者
    10年以上ジャーナリストとして活動し、雑誌、新聞、ウェブサイトに寄稿してきた。現在はオンライン版AUTOCARの編集者を務めている。オースチンやフェラーリなど、1万円から1億円まで多数のクルマをレビューしてきた。F1のスター選手へのインタビュー経験もある。これまで運転した中で最高のクルマは、学生時代に買った初代マツダMX-5(ロードスター)。巨大なジャガーXJ220も大好き。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

ルノー・キャプチャー E-テックの前後関係

前後関係をもっとみる

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事