フォード、低価格EVにルノーの技術採用へ 欧州市場シェア回復急ぐ 『フィエスタ』後継車も登場か

公開 : 2025.12.11 07:05

欧州の環境規制に一言

フォードのジム・ファーリーCEOは今週初めに『フィナンシャル・タイムズ』紙に寄稿し、欧州の自動車脱炭素化に向けた現在の枠組みは「市場の実情と乖離している」と指摘した。

また、英国のEVとPHEVに対する走行距離課税を「片足はアクセル、もう一方の片足はブレーキを踏んでいるようなもの」として批判した。

フォード『プーマGen-E』
フォード『プーマGen-E』

ファーリー氏は、「欧州には現実的で信頼できる10年計画を可能にする規制枠組みが早急に必要」だと記し、現在の炭素規制と強制的な電動化スケジュールは「消費者需要の現実から乖離している」と指摘。特に「欧州の労働力と製造業を構造的に弱体化するよう設計された中国からの補助金付き輸入EV」の流入を考慮すれば、規制による阻害効果は顕著だと述べた。

ファーリー氏はEUに対し、規制と現実の乖離(現在、欧州の新車販売に占めるEVの割合は16%で、今年度義務付けられた25%を大きく下回っている)を認識し、欧州が「20世紀の製造業の博物館」となるのを避けるため「緊急リセット」を実施するよう求めた。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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