発見! ポルシェ秘蔵のコレクション(中編) 誰も知らない「謎」のコンセプトカーも
公開 : 2026.01.01 11:45
ポルシェ928 H50(1987年)
928 H50のようなコンセプトカーは、ポルシェが性能と乗員居住性の両立を試みてきたことを示唆している。H50は、928をロングホイールベース化し、小型のリアドアを備え、4人乗りのスペースを確保した実験的なモデルだ。約8000kmにおよぶテスト走行の後、ポルシェに期待されるドライビング・ダイナミクスを実現するには剛性が不十分だと判断された。

ポルシェ928コンバーチブル(1987年)
計画通りなら、928は911に代わるポルシェのフラッグシップモデルとなるはずだった。研究開発部門は量産化を見据え、この実験的な928コンバーチブルも製作していた。しかし、経営陣は1988年末、経費削減のためこのプロジェクトを凍結した。

このコンバーチブルは、ロッカーパネルからベルトラインまでは標準の928とほぼ同一だ。それより上部では、長いトランクリッドと、キャビン後部に収納される布製ソフトトップを備えている。コンバーチブル化により従来の2+2から2シーターへ変貌し、重量は約50kg増加した。

ポルシェ989(1988年)
ポルシェは、家族向けのスポーティなセダンを導入すれば、1980年代後半の財政難から脱却できると考えていた。989は4ドア版911として構想されたが、空冷水平対向6気筒エンジンではなく、アウディのV8と密接に関連する4.2L V8を採用した。基本仕様では355psを発生する。

989は量産間近まで進み、1995年の発売も確定していた。しかし、1991年、設計・生産コストの懸念から開発中止となってしまった。996型911は989からいくつかのデザイン要素を取り入れているが、ポルシェの4人乗りセダンという構想自体はその後10年以上も棚上げされていた。

ポルシェ・パナメリカーナ(1989年)
数十年にわたる911のデザインを刷新するため、デザイン部門はパナメリカーナというコンセプトを描いた。ビーチバギー風の簡素な仕上がりで、もし実現していれば、ドイツで最も愛されるリアエンジンスポーツカーに革命をもたらしたはずだ。量産化には至らなかったものの、傾斜したヘッドライトを含むいくつかのデザイン要素は、後に993型911や初代ボクスターに採用された。

パナメリカーナ・コンセプトは964型911をベースとし、未来的なボディは軽量複合材料で製作されている。開発チームは1990年代初頭に限定モデルとしてデビューすると確信していたが、経営陣はコストの理由からプロジェクトを中止した。































