心臓部は21速AT ジョンディア 9RX(2) 圧巻の牽引力と快適性 気になるお値段は?
公開 : 2026.01.21 18:10
世界で最も高馬力な量産トラクター、9RX 18L直6ツインターボは926ps 農作業を快適にこなせるキャビン 心臓部は高度な21速AT 驚くほど滑らかな走り UK編集部が農地の怪物を体験
もくじ
ー心臓部に当たる21速AT 驚くほど滑らか
ー洗練された運転体験 自動化が進む農業
ー時間と労力を考えれば価値ある投資
ー他を圧倒する牽引能力と快適性
ージョンディア 9RX 830(英国仕様)のスペック
心臓部に当たる21速AT 驚くほど滑らか
世界最強トラクター、ジョンディア 9RX 830が搭載するのは、スイスのリープヘル社と共同開発された直列6気筒ツインターボディーゼルの、JD18Xエンジン。多くの大型トラクターは、バランスに優れ滑らかな直6エンジンを積むのだとか。
実際、9RX 830も回転振動が小さい。排気量は18Lもあるから、大量の軽油を燃やし静かではないものの、予想より穏やかだ。21速ATの変速ショックは、稀に大きい。最大トルクが432.6kg-mもあるから、当然かもしれない。

作業時は、アームレスト側にあるスライダーで回転数を指定し、ボタンで希望の速度を設定し、クルーズコントロールで走らせるという。牽引する耕作機械を地面へ押し込むと、負荷に応じて自動的に必要なギアが選択され、淡々と仕事がこなされる。
21速ATが、9RX 830の心臓部に当たるという説明へ納得。驚くほど滑らかに、柔らかな畑を巨体が進む。今回指定した回転数は1200rpm。50%の負荷状態らしい。
洗練された運転体験 自動化が進む農業
当然だが、倉庫から畑までの移動時など、ドライバーが任意に運転もできる。負荷がない状態では、43km/hまで加速できるとか。ステアリングホイールは軽く回せる。視界が広く、小回りは驚くほど良く効き、方向転換も難しくない。
駆動用ホイール側には備わらないが、キャビンとシートはサスペンションで支えられ、乗り心地は素晴らしい。車重は約34tあるから、極めてフラットで安定している。

近年の農業は、自動化が進んでいる。英国の場合、殆どの農家はGPSで畑を25mm単位でマッピングし、トラクターを効率的に動かせるシステムを導入しているそうだ。9RX 830も、モニターへ示されたガイドラインへ導けば、あとは自律的に走ってくれた。
運転体験は、かなり洗練されている。とはいえ、牽引する農耕機械が地面の硬い部分へ引っかかると、激しい衝撃が伝わる。手元が狂いそうになるほど。
時間と労力を考えれば価値ある投資
基本的には、クルーズコントロールをオンにし、農耕器具の動作ボタンを押せば、後はトラクター任せ。エアコンの効いた車内で、ラジオを聞いて過ごせる。
「自動化は未来の農業に不可欠です」。とジョンディア社のハーベイ・コール氏は話す。
それでも、畑へ紛れ込んだ子どもまで耕さないよう、運転手による監視は欠かせない。

この頼もしいトラクターのお値段は、英国では93万ポンド(約1億9344万円)。今回の試乗車は、快適なオプションが備わるシグネチャーエディションで、少しお高めだという。ちなみにエンジンオイル交換は、500時間毎が指定されている。
生産数がクルマほど多くないトラクターは一般的に高額だが、節約できる時間と労力を考えれば、価値ある投資といえる。ただし、英国の農地の広さを考えると、過剰な能力かもしれない。多くの場合、もっと小さなトラクターが利用されている。

























































































































