新型『マツダCX-5』に新色を採用した理由と意義 キーワードは高解像度化 どの国の光でもネイビーに見えるように

公開 : 2026.01.15 11:45

マツダは、1月9~11日に幕張メッセで開催された『東京オートサロン2026』において、新色ネイビーブルーマイカを纏った新型『マツダCX-5』を出展しました。チーフデザイナーの椿貴紀さんに、内田俊一がインタビューします。

現行『ディープクリスタルブルー』の正常進化版

マツダは、1月9~11日に幕張メッセで開催された『東京オートサロン2026(TAS)』において、『ネイビーブルーマイカ』の『マツダCX-5』を展示した。このボディカラーは新色で、この場が初公開。そこでマツダデザイン本部チーフデザイナーの椿貴紀さんに、そのこだわりを聞いた。

ネイビーブルーマイカは、現行の『ディープクリスタルブルー』の正常進化版で、そのキーワードは高解像度化、ハイレゾリューションだという。

マツダは新型CX-5に新色の『ネイビーブルーマイカ』を採用。
マツダは新型CX-5に新色の『ネイビーブルーマイカ』を採用。    マツダ

ポイントは2点。

ひとつはマイカの粒子を細かいフレークにすることで、ソリッドのように見せていること。

もうひとつは、従来のディープクリスタルブルーが強い光を浴びると少し白く光る傾向があったのを、光ってもしっかりとネイビーに見えるようにアップデートしたという。

ネイビーにこだわった理由を、椿さんはこう話す。

「CX-5は主力車種ですから、売れている色はしっかりラインナップしたいんです。ディープクリスタルブルーは世界のどの地域でも10%くらいのシェアがありますので、今回アップデートしようと開発しました」

実は社内から「やらなくてもいいのでは」という声もあった。しかし、新型CX-5が『本質を磨き上げる』、『王道を極める』ことを開発方針に掲げている以上、色でもそれをしっかり実現したい、という思いから取り組んだそうだ。

世界のどこでも紺に見えるように

このカラーは、CMFデザイナーによる提案のひとつだった。

CX-5の主戦場のひとつ、アメリカのスタジオでスタディを進めた結果の報告の中に、カリフォルニアの光が非常に強いことから、ディープクリスタルブルーのエッジ部分が白っぽくなる傾向があるというものがあったそう。

マツダデザイン本部チーフデザイナーの椿貴紀さん。
マツダデザイン本部チーフデザイナーの椿貴紀さん。    内田俊一

また、近年欧米のメーカーで青系をラインナップする傾向があることから、ディープクリスタルブルーは少し古臭く見えることがあるという指摘もあり、「ぜひ、カルフォルニアの強い光でもしっかり紺に見える色を」と開発した。

しかし、量産の最終確認会でやり直しになったという。

「晴天の下ではきれいにコントラストがついていたのですが、その日、雨は降らないものの曇天でした。そこで見ると、紺ではなく真っ黒で陰影が見えないことが分かったんです。この色はスタンダード色で、どの市場でも売れてほしいし、良く見えるようにしたい。

ドイツでは秋から次の春まで曇りの日ばかりですし、日本も梅雨など雨の日も多いです。カリフォルニアだけでなく、そういうところでもきちんと紺に見えるようにしなければと再度調整をし、結果としてグローバルで良い色に仕上がりました」と椿さんは嬉しそうに語った。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    内田俊一

    日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員。1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を生かしてデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。長距離試乗も得意であらゆるシーンでの試乗記執筆を心掛けている。クラシックカーの分野も得意で、日本クラシックカークラブ(CCCJ)会員でもある。現在、車検切れのルノー25バカラとルノー10を所有。
  • 撮影

    山田真人

    Makoto Yamada

    1973年生まれ。アウトドア雑誌編集部からフリーランスカメラマンに転身。小学5年生の時に鉄道写真を撮りに初めての一人旅に出たのがきっかけで、今だにさすらいの旅をするように。無人島から海外リゾート、子どもからメガヨットと幅広い撮影ジャンルを持つ。好きな被写体は動くものと夕陽。
  • 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

関連テーマ

おすすめ記事

 

人気記事