ルノー新型SUV『フィランテ』発表 独自デザインの高級志向モデル グローバル戦略の旗手に

公開 : 2026.01.15 17:25

ルノーがグローバル市場向けの大型SUV『フィランテ』を発表しました。ルノーにとって数年ぶりの高級車で、韓国市場の嗜好に特化したデザインを採用。吉利汽車のハイブリッド・パワートレインを搭載します。

新たなフラッグシップモデル

ルノーが新型の高級SUV『フィランテ(Filante)』を韓国で発表した。グローバル向けラインナップのフラッグシップに位置づけられ、ボルボXC90アウディQ7に対抗するプレミアム志向のモデルとなる。

ルノーは事業計画「インターナショナル・ゲームプラン」の一環として、ラインナップ拡充に30億ユーロ(約5500億円)を投資している。具体的には、ラテンアメリカ向けハッチバック『カルディアン』とクロスオーバー『ボレアル』、韓国向けSUV『グランドコレオス』、インド向け『ダスター』などを展開する。

韓国で発表された新型『フィランテ』
韓国で発表された新型『フィランテ』    AUTOCAR

これまで力を入れてきた欧州市場は競争が激化しているため、ルノーは現在、グローバルに焦点を移している。

製品責任者のブルーノ・ヴァネル氏はAUTOCARの取材に対し、次のように説明した。

「今年後半には(改良型)メガーヌを発売し、その後も他の製品を投入する予定ですが、グローバルも視野に入れなければなりません」

「欧州では製品開発で非常に忙しかったのですが、その後グローバル市場向けの製品を発表し、国際展開を進めてきました。欧州以外の市場に少し重点を移しているのです」

「ただし、事業ペースを落とすわけではありません。次の中期計画では製品群の開発に非常に忙しくなります。間違いなく充実したラインナップになるでしょう」

吉利汽車のハイブリッド採用

ファブリス・カンボリーヴCEOはこの事業計画について、「変革」ではなく「継承」を目指したものだと述べた。「創業当初から、ルノーは常に国際的なプレゼンスを大きく成長させることを目指してきました。1900年代初頭にロシアなどの国で工場を開設し、米国にも進出しました。ルノーは80か国以上に展開する、初めてのフランスブランドです」

ルノーはすでにラテンアメリカ、モロッコ、トルコなどの新興市場で主力の新型車を投入しており、今回、韓国市場において存在感を高めるためにフィランテを投入した。韓国では現在、国内大手であるヒョンデキア(両社で90%のシェアを占める)に次ぐ第3位のブランドである。

韓国で発表された新型『フィランテ』
韓国で発表された新型『フィランテ』    AUTOCAR

昨年韓国で販売された125万台のうち、約60%が中~大型のD・E・Fセグメント車だった。これはCセグメント車が最も人気の高い欧州市場とは対照的だ。フィランテは、現地で需要の高い大型高級SUV市場を狙って設計された。

ボディサイズは全長4915mm、全幅1890mm、全高1635mmと、ルノー車の中で最大級であり、ジェネシスGV80と競合することになる。また、中東市場進出時にはレクサスRXBMW X5といったモデルとも競合する見込みだ。

カンボリーヴCEOは、「より優れた、より価値の高いセグメントに進出したい。グローバル市場では、欧州で成し遂げたように、1台あたりの収益を大幅に増やすことを目指しています」と述べた。

フィランテは、実質的には中国のメーカー、吉利汽車(ジーリー)との提携により韓国で生産・販売している『グランドコレオス』の大型版と言える。したがって、ボルボXC40ポールスター2にも採用されている吉利汽車由来のCMAプラットフォームをベースに、フルハイブリッド・パワートレインを搭載する。

欧州向けの電動化モデルと同様に『Eテック』の名称が与えられるが、パワートレイン自体は吉利汽車が設計したもので、統合型スタータージェネレーターと1.5Lガソリンエンジン、電気モーター、小型(1.6kWh)バッテリーで構成されている。

プレミアム志向のフィランテでは、総合出力250ps、最大57.6kg-mを発生し、洗練性も高められているという。

記事に関わった人々

  • 執筆

    フェリックス・ペイジ

    Felix Page

    役職:副編集長
    AUTOCARの若手の副編集長で、大学卒業後、2018年にAUTOCARの一員となる。ウェブサイトの見出し作成や自動車メーカー経営陣へのインタビュー、新型車の試乗などと同様に、印刷所への入稿に頭を悩ませている。これまで運転した中で最高のクルマは、良心的な価格設定のダチア・ジョガー。ただ、今後の人生で1台しか乗れないとしたら、BMW M3ツーリングを選ぶ。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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