変わりゆくF1と素晴らしき日本を鈴鹿で実感【森口将之の『もびり亭』にようこそ 第19回】

公開 : 2026.04.08 11:45

ホンダモビリティランドのマネージメントに感心

それはともかく、これだけ観客が多くなれば、アクセスが気になるところです。僕が属していたツアーは、名古屋とサーキットを往復するというプランで、高速道路のインターチェンジとサーキットの間はかなり渋滞していました。

8年前は最寄り駅である伊勢鉄道鈴鹿サーキット稲生駅から徒歩で向かったのですが、今回は稲生駅の混雑を避け、さらに遠い近畿日本鉄道の平田町駅を使った人も多かったようで、徒歩でサーキットを目指す人の姿も多く見られました。

バスを降りてサーキットに向かう人たち。手前は帰りのバス待ち用スペース。
バスを降りてサーキットに向かう人たち。手前は帰りのバス待ち用スペース。    森口将之

僕たちは鈴鹿サーキットホテルの脇にある駐車場からアクセスしましたが、観光バスがぎっしりと並ぶ駐車場からの人の流れは、乱れなく整然としていました。脇にあった柵を並べた空間は、帰りの路線バスを待つ人たちが並ぶ場所でした。

運転士不足という悩みを抱えながら、F1という大イベントのために一致結集して移動を支える交通事業者の方々とともに、鈴鹿サーキットを運営するホンダモビリティランドのマネージメントに感心しました。世界中の人々が日本の規律正しさを受け入れているのは、それだけ理想的な対応だったからでしょう。

実は僕もホンダオーナー、といってもスーパーカブですが、復帰したホンダのパワーユニットを積むアストン マーティンが、かつてルノーで2年連続チャンピオンになったフェルナンド・アロンソ選手のドライビングで初完走を果たしたことも、うれしいニュースでした。

それとともに、アジアでもっとも歴史の長い日本グランプリが開催される鈴鹿は聖地だと改めて感じたし、そこには多くの人が鈴鹿に行きたいと思えるホスピタリティが、大きく関係していると思ったのでした。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影

    森口将之

    Masayuki Moriguchi

    1962年生まれ。早稲田大学卒業後、自動車雑誌編集部を経てフリーランスジャーナリストとして独立。フランス車、スモールカー、SUVなどを得意とするが、ヒストリックカーから近未来の自動運転車まで幅広い分野を手がける。自動車のみならず道路、公共交通、まちづくりも積極的に取材しMaaSにも精通。著書に「パリ流環境社会への挑戦」(鹿島出版会)「MaaSで地方が変わる」(学芸出版社)など。

森口将之の『もびり亭』にようこその前後関係

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