ハイテク満載のスタイリッシュな3代目日産『プリメーラ』 欧州高級車への挑戦と失敗を振り返る【UK編集部コラム】

公開 : 2026.04.10 17:05

時代はクロスオーバー主流へ

運転席と助手席は特徴のないプラスチックパネルに囲まれ、ダッシュボード上部には優美な弧を描くインストゥルメントパネルが配置されている。その下には大型スクリーンがあり、ノブやボタンがやはり弧を描くように並ぶ。2001年当時としては斬新なデザインであった。

装備内容も同様で、ハイテク機能を充実させることで高級ブランドへの対抗を試みた。プリメーラは欧州Dセグメント車として最初期にバックカメラを搭載した1台であり、しかもほぼ全グレードに標準装備されていた。また、5つのグレードのうち3つにはカーナビが搭載され、レインセンサー付きワイパー、クルーズコントロール、ハンズフリー通話機能、サブウーファーも、最廉価グレードを除く全グレードに標準装備されていた。

日産プリメーラ(3代目)
日産プリメーラ(3代目)

日産は豊富なハイテク装備を売りの1つとしており、その姿勢は今日まで続いている。しかし、プリメーラにおいては、それだけでは不十分だった。斬新なスタイリングも同様に、販売の助けにはならなかった。ハンドリングは先代モデルほどシャープではなかったが、これは販売不振の直接的な原因ではない。

問題は、消費者が高級ブランドへと流れていったことだ。日産は新しいことに挑戦する必要性に迫られた。小型で、あえて無難に作られたアルメーラの販売不振も、それを痛烈に物語っていた。

そして日産は、大胆に方針を転換した。市場調査を基にキャシュカイ(日本名:デュアリス)を構想し、そのデザインを再びシュワルツ氏の手に委ねた。周知の通り、この先駆的なクロスオーバーは大成功を収め、現在でも欧州における日産の主力モデルとなっている。しかし、最終世代のプリメーラは、ほぼ完全に忘れ去られてしまった。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・ブレンナー

    Richard Bremner

    英国編集部
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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