完熟のホットハッチ! フォルクスワーゲン・ゴルフ『GTI』と『R』の話(後編)【日本版編集長コラム #79】

公開 : 2026.04.26 12:05

2台とも感動レベルのドライバビリティ

気になったのは前編で書いたGTI同様、ナビゲーションの音声案内やIDAと呼ばれる音声認識機能だ。包み隠さず書くのならば、前者のカタコト音声は『百年の恋も冷める』と取材メモに記したほど。後者も今回の取材期間では使いこなせなかった。いっそのこと、ID.バズのようにナビゲーションを装備しないほうが潔いのかもしれない。

それから、ゴルフRはステアリングのスイッチがGTIの物理式からタッチ式に変わっている。長押しでレースモードに切り替わる青いRマークボタン追加が理由なのかもしれないが、個人的に物理式のほうが使いやすかったのは、重箱の隅的ながら惜しいと思った部分だ。

ゴルフRには、ハッチバックだけでなくヴァリアント=ワゴンも用意される。
ゴルフRには、ハッチバックだけでなくヴァリアント=ワゴンも用意される。    平井大介

ただ、ネガティブに感じるのはそれらだけで、走りの部分で気になったことは皆無。2台とも感動レベルのドライバビリティだった。ちなみにゴルフRの価格は704万9000円、Rアドバンスは749万9000円となるが、値段以上の仕上がりと感じた。712万9000円~757万9000円でヴァリアントが用意されていることも見逃せない。

ゴルフGTIはFF、ゴルフRは4WDという、いずれもその駆動方式で作ることができるベストホットハッチに仕上げてきた印象だ。フォルクスワーゲンを含む各メーカーが電動化に取り組み、重量増と乗り心地のバランスに翻弄される中、ガソリンエンジンならこれくらいはできて当然……と言わんばかりで、とにかく熟成感が半端ない。

こういったことが実現できるのはベースモデルの完成度が高いことが前提であり、結果的に、8.5世代となったフォルクスワーゲン・ゴルフの素晴らしさを改めて実感したのであった。

記事に関わった人々

  • 執筆 / 撮影 / 編集

    平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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