700ps越えのパワーを完全に手懐ける! 『アストン マーティンDBX S』は、恐ろしくレベルの高いバランス型SUV

公開 : 2026.06.01 11:45

727psとバランスしたシャシー

試乗時のドライブモードはスポーツから始めて、途中でスポーツ+に切り替えて走った。経験上、路面が滑らかで速度域が高いクローズドコース試乗によって公道レベルの乗り心地を看破することはできない。パワートレインと同じく、シャシー面でもトップエンド付近のパフォーマンスが鮮明になるのだ。

この手のモデルでサーキットを走ると問題になることが多いブレーキ、そしてコーナリング時の身のこなしも素晴らしかった。

クローズドコース全開走行でも音を上げない事実には心底驚かされた。
クローズドコース全開走行でも音を上げない事実には心底驚かされた。    アストン マーティン

コーナリングで1テンポ遅れて上屋の重みがグッとのしかかる感じがないので、左右に切り返すようなシーンでも自信をもってステアリングを切り込める。

これは48V駆動のスタビライザーがロールを消しているというのもあるが、今回のDBX Sではルーフがカーボンパネルになった効果もある、と説明されていた。だが、見上げたら試乗車は何とガラスルーフだった。実際には、さらにコーナリングの動きが優れているということになる。

以前から、DBXのシャシーが700ps越えのパワーを完全に手懐けていることは理解していたが、クローズドコース全開走行でも音を上げない事実には心底驚かされた。

それと同時に、リアタイヤが滑り出すような状態でもアストン マーティンらしさ、快適さを担保できていることに感心させられた。

スペック先行ではなく、実は恐ろしくレベルの高いバランス型。スーパースポーツSUVとしてはまさに頂点の1台といっていいだろう。

記事に関わった人々

  • 執筆

    吉田拓生

    Takuo Yoshida

    1972年生まれ。編集部員を経てモータリングライターとして独立。新旧あらゆるクルマの評価が得意。MGBとMGミジェット(レーシング)が趣味車。フィアット・パンダ4x4/メルセデスBクラスがアシグルマ。森に棲み、畑を耕し蜜蜂の世話をし、薪を割るカントリーライフの実践者でもあるため、農道のポルシェ(スバル・サンバー・トラック)を溺愛。
  • 平井大介

    Daisuke Hirai

    1973年生まれ。1997年にネコ・パブリッシングに新卒で入社し、カー・マガジン、ROSSO、SCUDERIA、ティーポなど、自動車趣味人のための雑誌、ムック編集を長年担当。ROSSOでは約3年、SCUDERIAは約13年編集長を務める。2024年8月1日より移籍し、AUTOCAR JAPANの編集長に就任。左ハンドル+マニュアルのイタリア車しか買ったことのない、偏ったクルマ趣味の持ち主。

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