お値打ちオープンカー12選(4) トライアンフTR7 サビは徹底的に警戒中 乗るには反骨精神と図太さが必要
公開 : 2026.08.23 17:45
外界に響く排気音と心地良い風に包まれながらのオープンドライブは、比類ない喜びがあります。6000ポンド(約129万円)で常用に耐える、お手頃&魅力的なオープンカー12台をUK編集部が選出しました。
反骨精神と図太さが必要な「トライアンフTR7」
1975年に発売されたトライアンフTR7は、TR6までなら享受できた、粗削りで刺激的な運転体験に迫れていなかった。コンバーチブルの設定もなかった。ここまで明らかな路線変更でなければ、ハリス・マン氏によるスタイリングも高く評価されていただろう。
もっとも、コスト削減に迫られ製造品質は褒めにくく、親会社のブリティッシュ・レイランド自体の評判も良くはなかった。不遇な環境は、乗り越えがたいものといえた。

「TR7の所有には、反骨精神と、多少のことでは動じない図太さが必要です。これに関するジョークは数多くありますが、素晴らしいクルマだと思いますよ」。1983年から、1981年式を所有するマイク・ワトソン・スミス氏が微笑む。
今回の12選の1台、フィアットX1/9を指さしながら続ける。「あれが、自分が買おうとしていたクルマなんです。アルファ・ロメオが好きで、アルファスッドは2台乗り継いでいました。でも姉に、コンバーチブルを勧められたんですよ」
サビには徹底警戒する現オーナー
「MGBは好みではなくて、TR7を見に行ったら、姉の意見の通りになっちゃったんですよね。数年後には、価値は殆どなくなっていたんですが、手放しませんでした」
走行距離が短く、オリジナル状態が保たれたTR7は非常に珍しい。今回の設定予算、6000ポンド(約129万円)以下で迎え入れることは難しいだろう。だが、少々の手直しが必要な個体なら充分狙える。

スミスのTR7は、後期のコンバーチブル。1978年からクーペに採用されていた、改良後のスチール材が用いられているが、サビには徹底的に警戒している。「ボディの状態が何より重要です。当時のプライマーが問題なんですが、しっかり対策すれば大丈夫」
当初コンバーチブルが設定されなかった理由は、北米の安全規制の強化を見据えたから。しかし、極めてエッジの効いた見た目で、1979年にリリースされている。内装はモダンで、雰囲気が好ましい。タータンチェックが、1970年代している。
南仏のリゾート地を快適に目指せそう
シートへ腰を下ろせば、ボンネットから続くショルダーラインは自分の肩の高さ。空間の前後長には余裕があり、足を伸ばせる。プラスティックそのままの、ダッシュボードが正面に広がる。5速MTは、ローバーSD1にも載るユニットだ。
テストコースを飛ばしてみる。独立懸架式だったTR6に対し、リジットアクスルへ変更されたリアサスペンションも影響し、操縦性に褒める部分は見つけにくい。

2.0Lエンジンは6500rpmがレッドゾーンだが、吹け上がりは明らかに渋い。ヘアピンカーブへ飛び込めば、ボディは大きく外へ傾く。アンダーステアも小さくない。シフトレバーは滑らかに倒せ、ゲートを選びやすいけれど。
太いトルクを活かして運転するスタイルが、TR7には向いている。走りには、上質感がある。大きな荷室へ荷物を放り込み、座り心地の良いシートへ身を任せ、南フランスのリゾート地を快適に目指せそうだ。
協力:ビーチ・ヒル・ガレージ社


























































































