■「買い」か?

力強いエンジン、比較的高級感溢れるキャビン、十分なハンドリングを確保するのは小型SUVクラスでは難しいことではあるがCX-3はサラリとクリアした。

乗り心地はあまり褒められたものではないし、窮屈な後席スペースにはうんざりするが、これに関しては同クラスの他のどのクルマもほとんど同じだ。

問題なのは、CO2エミッションや燃料消費率を考慮したターボ・ガソリン・ユニットが用意されていない点だ。他のメーカーはほとんどが採用している。

マツダの言い分を聞くかぎりCX-3は、アウディやセアト、スコダを目標にした、他よりもプレミアムなモデルなのだという。

しかしながら、日産やルノー、シトロエンのライバルに比べると、CX-3はあまり洗練されていないように思える。

それに同じ価格帯でCX-3よりも大きい日産キャシュカイやスコダ・イエティに比べると、内装は明確に狭い。

CX-3より大きく、実用的で、クリーンかつ同等の洗練性であるスズキ・ビターラの存在も、CX-3の存在意義を揺るがしている。

CX-3の方が内装は良いし、運転していても楽しいのだが、控えめなロイヤリティとコストに支配されたこのクラスにおいては、もう少し重要視されるべきことがあるように思える。

(ローリー・ホワイト)

マツダCX-3 Skyactiv-G 120 (日本未導入モデル)

価格	£17,595(337万円)
最高速度	192km/h
0-100km/h加速	9.0秒
燃費	16.9km/ℓ
CO2排出量	137g/km
乾燥重量	1230kg
エンジン	直列4気筒1998cc
最高出力	120ps/6000rpm
最大トルク	20.7kg-m/2800rpm
ギアボックス	6速マニュアル