メルセデス・ベンツ Cクラス・エレクトリック(2) ブランド基準でも唸るほどの洗練度 エンジン版が備える長所をすべて継承

公開 : 2026.09.01 18:10

メルセデス・ベンツの重要なマイルストーンになる、Cクラス・エレクトリック。圧巻の39インチMBUXハイパースクリーンに、ブランド基準でも唸るほど高い走りの洗練度があるようです。UK編集部が試乗します。

ブランド基準でも唸るほど高い洗練度

メルセデス・ベンツ Cクラス・エレクトリックを、同社は歴代で最もスポーティだと主張する。同クラスでは、BMW 3シリーズがスポーティさの覇権を握ってきたことを考えると、シュツットガルトからの挑戦状だとミュンヘンは受け止めているかも。

電気モーターの特性と相まって、Cクラス・エレクトリックは明らかに高速。アクセルペダルを蹴飛ばせば、気分が悪くなるような加速に身を置ける。瞬時にトルクが立ち上がり、ドイツのアウトバーンとの相性は間違いなく優れるはず。

メルセデス・ベンツ Cクラス 400 4マティック・エレクトリック・スポーツ(欧州仕様)
メルセデス・ベンツ Cクラス 400 4マティック・エレクトリック・スポーツ(欧州仕様)

同時に、パワーデリバリーは極めて線形的。丁寧に右足を傾けている限り、心地良いクルージングへ浸れる。余裕のある動力性能で、極めて安楽。パワートレインはシームレスに働き、遮音性に長けたキャビンは平静が保たれる。

ブランド基準でいっても、洗練度は唸るほど高い。優雅という言葉がピッタリはまる。

全長4.9m近いボディの割にライン取りは軽快

メルセデス・ベンツは、可変式エアサスペンションと、最大4.5度まで制御される後輪操舵システムが、スポーティさへ貢献する技術だとしている。これは、英国では2500ポンド(約54万円)のオプション、リファインメント・パッケージに含まれる。

ハンドリングコースを積極的に走らせてみたが、確かに全長が4.9m近いボディの割に、ライン取りは軽快。エアスプリングは路面の凹凸を印象的なマナーで均し、後輪操舵は違和感ない自然な反応で、連続するカーブを意欲的にすり抜けてみせた。

メルセデス・ベンツ Cクラス 400 4マティック・エレクトリック・スポーツ(欧州仕様)
メルセデス・ベンツ Cクラス 400 4マティック・エレクトリック・スポーツ(欧州仕様)

高速道路の速度域では、僅かに跳ねるような仕草を伴う。接地感は、もう少し高めても良いかもしれない。それでも、オプション名の通り洗練度も底上げされている。

他方、Cクラス・エレクトリックの標準はスチールコイルだが、乗り心地が明確に悪化することはない。荒れたアスファルトで揺れを残すとはいえ、高速道路ではどっしり安定。後輪操舵も備わらないが、多少ステアリングの操作が増えるだけだ。

エンジン版Cクラスが備える長所をすべて引き継ぐ

アクセルオフでの回生ブレーキは、ステアリングホイール裏のパドルで調整でき、減速感は予想通りといえた。だがブレーキペダルのタッチは、実際の減速感が若干一致しないように思えることがあった。

ガソリンエンジン版のCクラスが備える長所を、Cクラス・エレクトリックはすべて引き継いでいる。極めて安楽に運転でき、高めの速度域でも驚くほど快適。走りの楽しさでクラス最高と呼べないことも、通じるかもしれないが。

メルセデス・ベンツ Cクラス 400 4マティック・エレクトリック・スポーツ(欧州仕様)
メルセデス・ベンツ Cクラス 400 4マティック・エレクトリック・スポーツ(欧州仕様)

エネルギー効率は優秀といえ、今回の試乗では意識ぜずに走らせて、6.4km/kWhに届いていた。カタログ上の電費は7.0km/kWhで、飛ばさず丁寧に運転すれば現実的に達成できる可能性は高い。

公称の航続距離は、ベースグレードのスポーツで727km。AMGラインでは711km、20インチ・ホイールが標準となるプレミア・エディションでは、688kmへ縮まる。

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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