他に埋もれないクロスオーバー 新型 プジョー408 ハイブリッド145(2) ボディに合致する機敏な操縦性 高速域までストレスなし

公開 : 2026.06.25 18:10

クロスオーバーモデル『プジョー408』が小改良を受けました。メルセデス・ベンツGLCへ見劣りしない車内空間や、大胆なスタイリング、スムーズな加速にシャープな操縦性など、多くの強みを秘めます。UK編集部の試乗です。

高速域までストレスなく加速できる145ps

プジョー408 ハイブリッド145の最高出力は、その数字通り145ps。デフォルトはハイブリッド・モードで、普段使いでは不満ないパワーといえるが、0-100km/h加速は9.4秒がうたわれ、シャープな見た目ほどの勢いはない。

それでも、モーターが低域トルクを補完し、スポーツ・モードを選ばずともアクセルレスポンスは快活。エンジンとモーターの協調性は稀に乱れるものの、高速域までストレスなくスムーズな速度上昇が気持ちイイ。

プジョー408 ハイブリッド145 GTプレミアム(欧州仕様)
プジョー408 ハイブリッド145 GTプレミアム(欧州仕様)

他方、6速デュアルクラッチATは変速へ迷うことがある様子。折角備わるシフトパドルは、反応がワンテンポ遅れ気味なのが少し残念だ。

ちなみに、1.6Lプラグイン・ハイブリッドは、0-100km/h加速を7.5秒で処理。モーターとエンジンとの連携もシームレスで、回生ブレーキはBを選べば強力になる。16.2kWhの駆動用バッテリーが載り、平均的な通勤なら電気だけでまかなえるはず。

スタイリングと合致するシャープな操縦性

408の強みといえるのが、スタイリングと合致する、シャープな操縦性。リミテッドスリップ・デフは備わらなくても、タイヤはグッドイヤー・イーグルF1が組まれ、運転好きなパパやママは、軽快なコーナリングへ共感できるはず。

カーブへ飛び込めば、荷重移動を実感させる、程よいボディロール。手のひらへのフィードバックは濃くないものの、正確に反応する小径なステアリングホイールは、負荷の増大とともに手応えが増していく。

プジョー408 ハイブリッド145 GTプレミアム(欧州仕様)
プジョー408 ハイブリッド145 GTプレミアム(欧州仕様)

握りやすいリムを左右へ操れば、連続するカーブは思いのまま。グリップ力のバランスにも優れ、アクセルペダルの加減によるライン調整も僅かながら可能だ。

高速巡航ではしなやかな乗り心地

乗り心地は、高速道路の巡航ではしなやか。路面のツギハギが、気になることは殆どないだろう。他方、低い速度域では、マンホールや舗装のくぼみの処理が少し苦手。アルミホイールは、タイヤが薄めな19インチが標準となる。

ボディは空気を巧みに受け流し、高速域での風切り音は限定的。ダウンサイジングターボのエンジン音は、回転数を引っ張っても車内には殆ど響かない。

プジョー408 ハイブリッド145 GTプレミアム(欧州仕様)
プジョー408 ハイブリッド145 GTプレミアム(欧州仕様)

燃費は、複合的に走らせた今回の平均で15.7km/Lと、まずまず。同時に試乗したプラグイン・ハイブリッドは、21.3km/Lを得ている。ただし、ハイブリッド145との価格差は、約6500ポンド(約137万円)と大きい。

記事に関わった人々

  • 執筆

    リチャード・レーン

    Richard Lane

    役職:ロードテスト副編集長
    2017年よりAUTOCARでロードテストを担当。試乗するクルマは、少数生産のスポーツカーから大手メーカーの最新グローバル戦略車まで多岐にわたる。車両にテレメトリー機器を取り付け、各種性能値の測定も行う。フェラーリ296 GTBを運転してAUTOCARロードテストのラップタイムで最速記録を樹立したことが自慢。仕事以外では、8バルブのランチア・デルタ・インテグラーレ、初代フォード・フォーカスRS、初代ホンダ・インサイトなど、さまざまなクルマを所有してきた。これまで運転した中で最高のクルマは、ポルシェ911 R。扱いやすさと威圧感のなさに感服。
  • 執筆

    ジャック・ウォリック

    Jack Warrick

    役職:常勤ライター
    クルマだけでなく、英国のローカルニュースとスポーツ報道にも精通し、これまで出版物、ラジオ、テレビなど、さまざまなコンテンツ制作に携わってきた。フォルクスワーゲン・グループの小売業者向けニュースウェブサイトの編集者を務めた後、2021年にAUTOCARに移籍。現在はその幅広い経験と知識を活かし、主にニュース執筆やSNSの運営を担当している。これまで運転した中で最高のクルマは、トヨタGRヤリス。一番のお気に入りだ。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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