ロマンやノスタルジーを感じる成り立ち 『アウディA6オールロード』 満タンで1350km先を目指せるオフロード対応のステーションワゴン

公開 : 2026.10.20 18:05

胸が打たれるほどの身のこなし

試乗場所は、地中海に浮かぶフランス・コルシカ島。2.0tを軽く超える巨大なステーションワゴンを、ツール・ド・コルス・ラリーさながらのコースで走らせられたが、身のこなしは胸が打たれるほどだった。

ステアリングは極めてリニア。ヘアピンで後輪操舵が介入しても、至って控えめ。アウディの技術者は、タイヤ幅は見た目重視の設定だと認めるが、グリップも圧倒的といっていい。プラグイン・ハイブリッドよりV6ディーゼルの方が、軽快感は僅かに勝る。

アウディA6 オールロード(欧州仕様)
アウディA6 オールロード(欧州仕様)

キャビンは、通常のA6と変わらない。広さに申し分なく、デジタル技術の動作に不満はない。英国価格を踏まえると、内装素材はもう少し上質なら望ましい。

最上級のコンターシートや、より円形に近くメーター用モニターが見やすいステアリングホイールは、英国仕様では未設定。スポーツシートも、充分に快適だけれど。

ロマンやノスタルジーを感じる成り立ち

1度の満タンで1350km先を目指せる、オフロード対応のステーションワゴン。恰幅の良いボディに、排気量の大きいディーゼルターボエンジン。こんな成り立ちへ、ロマンやノスタルジーを感じるのは筆者だけではないはず。

充分に敏捷に走れ、操縦性と快適性との調和度は高い。実用性も文句なし。強く欲しいと思わせる、A6へ仕上がっている。英国価格は、通常のA6 アバントより4000ポンド(約83万円)お高いが、内容を考えれば妥当なもだろう。

アウディA6 3.0TDI オールロード(欧州仕様)
アウディA6 3.0TDI オールロード(欧州仕様)

アウディA6 3.0TDI オールロード(英国仕様)のスペック

英国価格:6万9720ポンド(約1450万円)
全長:5016mm
全幅:1986mm
全高:1508mm
最高速度:249km/h
0-100km/h加速:5.4秒
燃費:15.6km/L
CO2排出量:167g/km
車両重量:2120kg
パワートレイン:V型6気筒2967cc ターボチャージャー+ISG+電動コンプレッサー
使用燃料:ガソリン
最高出力:299ps/3620-3750rpm
最大トルク:59.0kg-m/1500-3620rpm
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック/四輪駆動

アウディA6 オールロード(欧州仕様)
アウディA6 オールロード(欧州仕様)

記事に関わった人々

  • 執筆

    イリヤ・バプラート

    Illya Verpraet

    役職:ロードテスター
    ベルギー出身。AUTOCARのロードテスターとして、小型車からスーパーカーまであらゆるクルマを運転し、レビューや比較テストを執筆する。いつも巻尺を振り回し、徹底的な調査を行う。クルマの真価を見極め、他人が見逃すような欠点を見つけることも得意だ。自動車業界関連の出版物の編集経験を経て、2021年に AUTOCAR に移籍。これまで運転した中で最高のクルマは、つい最近までトヨタGR86だったが、今はE28世代のBMW M5に惚れている。
  • 翻訳

    中嶋けんじ

    Kenji Nakajima

    1976年生まれ。地方私立大学の広報室を担当後、重度のクルマ好きが高じて脱サラ。フリーの翻訳家としてAUTOCAR JAPANの海外記事を担当することに。目下の夢は、トリノやサンタアガタ、モデナをレンタカーで気ままに探訪すること。おっちょこちょいが泣き所。

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