アルピーヌ、新型4人乗りスポーツカーは「極めて現代的」なものに A310ベースから方針転換 デザインは過去へのオマージュに非ず

公開 : 2026.10.27 07:25

アルピーヌは来年発売予定の新型EV『A110』に続いて、4人乗り電動スポーツカーを計画しています。そのデザインについて、過去へのオマージュではなく、新型A110ベースあるいは過去のA310に由来しないようです。

A110に続く2+2の電動スポーツカー

アルピーヌのブランド責任者であるフィリップ・クリエフ氏によると、今後登場する2+2の電動スポーツカーは、次期『A110』向けに開発された新プラットフォームを採用するものの、まったく異なるデザインになるという。

EVの次期A110は、高い柔軟性を誇るアルピーヌ・パフォーマンス・プラットフォーム(APP)を初めて採用し、来年発売される予定。新型車ではあるものの、そのスタイリングは1960年代の初代A110からインスピレーションを得たものになる見込みだ。

パリ・モーターショーで公開されたアルピーヌA310ビジョン・コンセプト。
パリ・モーターショーで公開されたアルピーヌA310ビジョン・コンセプト。    AUTOCAR

アルピーヌは、10月12日に開幕したパリ・モーターショーで、1970年代の『A310』にインスピレーションを得たコンセプトカー『A310ビジョン』を公開している。一時期、A310の後継として4シーター車を量産化する計画もあったが、現時点では、このA310ビジョンはアルピーヌのスペシャルシリーズに位置づけられる2シーターの限定生産車として開発する方針となっている。

クリエフ氏は、現在計画中の2+2モデルのデザインについて、「過去のアルピーヌモデルへの『オマージュ』ではなく」、A110をベースにしたものでもないと述べた。さらに、「A310に由来するものではない」という。

同氏は、以前はA310をベースに2+2モデルを開発する計画だったことを認めたものの、「最初の案はオリジナルに近すぎた」とし、新型車は「極めて現代的」なものになると述べた。

A310は限定生産モデルとして構想中か

「A110が世界中でタイムレスな美しさを認められているのに対し、A310はフランス人や愛好家には愛されていますが、その魅力はよりニッチなものです。だからこそ、2+2モデルは傑出した、よりモダンなデザインで開発することにしました」とクリエフ氏は述べている。

アルピーヌは来年、次期A110を発売する予定だが、その後に展開するのが2+2モデルか、あるいは限定生産のA310のスペシャルモデルかはまだ確定していない。クリエフ氏は、最終的な決定は今後数か月から数年の「ブランドの認知度と魅力」、そして「世界的な販売網の収益性」次第になる可能性を示唆した。

アルピーヌA310
アルピーヌA310

クリエフ氏はA310スペシャルモデルの生産台数については詳細を明かさなかったが、アルピーヌのスペシャルシリーズの第1弾であるA110 Rウルティムが、その市場セグメントを示していると述べた。

「ウルティムは試みでした。利益を出すためのものではありません。フェラーリを除いて、この種のクルマを利益目的で作るメーカーはありません。ウルティムはブランドを宣伝するためのものであり、カスタマイズの可能性を無限に秘めたA110でした。このクルマによって平均30万ユーロ(約5280万円)の価格を実現し、顧客を見つけることができました。つまり、そこにはまだ成長の余地があり、A310も希少性やカスタマイズ性という点で、その方向へと進む余地があるのです」

記事に関わった人々

  • 執筆

    ジェームス・アトウッド

    James Attwood

    役職:雑誌副編集長
    英国で毎週発行される印刷版の副編集長。自動車業界およびモータースポーツのジャーナリストとして20年以上の経験を持つ。2024年9月より現職に就き、業界の大物たちへのインタビューを定期的に行う一方、AUTOCARの特集記事や新セクションの指揮を執っている。特にモータースポーツに造詣が深く、クラブラリーからトップレベルの国際イベントまで、ありとあらゆるレースをカバーする。これまで運転した中で最高のクルマは、人生初の愛車でもあるプジョー206 1.4 GL。最近ではポルシェ・タイカンが印象に残った。
  • 翻訳

    林汰久也

    Takuya Hayashi

    1992年生まれ。幼少期から乗り物好き。不動産営業や記事制作代行といった職を経て、フリーランスとして記事を書くことに。2台のバイクとちょっとした模型、おもちゃ、ぬいぐるみに囲まれて生活している。出掛けるときに本は手放せず、毎日ゲームをしないと寝付きが悪い。イチゴ、トマト、イクラなど赤色の食べ物が大好物。仕事では「誰も傷つけない」「同年代のクルマ好きを増やす」をモットーにしている。

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