つまりメルセデスGLC、そのボディスタイリングからうける印象と同じく、快適志向を前面に押し出した今風のSUVに仕上がっていると感じた。このクラスとしてはやや大柄なボディが優れたユーティリティを持っているのも、明確な特徴のひとつだといえる。

■「買い」か?

というわけでGLC、コンパクトと呼ぶには少々大柄だが、そのことも含めて、メルセデスのコンパクトSUVを求める層のニーズに応えるクルマに思えた。つまり、多くのメルセデス・ユーザーが期待するキャラクターに、ぴったりマッチしているのだろうと思う。

であるなら、そういう層にとっては「買い」のクルマだといっていい。

逆にいうと、ガツンとくるSUVらしさのようなものを求めると、例えばボルボの新しいXC90の方がそっちに近いとは思う。けれどもその一方で、様々な電子デバイスの作動の洗練の度合いなどを観察すると、やはりメルセデスに一日の長があるのを感じる。

さてこのGLC、税込みプライスはベーシック・モデルで628万円、スポーツで678万円、同本革仕様で745万円と、いずれもDセグメントのクルマとしては決してお安くはないが、どれを選ぶかはまさにご予算次第、というところだろう。

メルセデス・ベンツGLC 250 4MATIC スポーツ (本革仕様)

価格	7,450,000円
全長×全幅×全高	4670×1890×1645mm
ホイールベース	2875mm
乾燥重量	1860kg
エンジン	直列4気筒1991ccターボ
最高出力	211ps/5500rpm
最大トルク	35.7kg-m/1200-4000rpm
ギアボックス	9速オートマティック
サスペンション	4リンク / マルチリンク
ブレーキ	4輪ベンチレーテッド・ディスク
ホイール + タイヤ	8.0Jx19 + 235/55R19
燃費(JC08モード)	13.4km/ℓ