シャシーへの手当てはオーソドックスだ。ローダウンして、より硬いスプリングと同時にダンパー減衰力やスタビライザーも強化。フロント・キャンバーも強められて、パワステもリチューンされる。ブレーキは大径ディスクとフロント対向4ポット・キャリパーだ。

■どんな感じ?

250〜270psという最高出力は、2.0ℓターボ搭載の競合車と遜色ないレベルにあるが、最大トルクはさすがに2.0ℓなみとはいかず、競合車たちの35〜40kgmには少し及ばない33.6kgmとなる。

パワートレインの感触もそんなスペックから想像するとおりだ。

今回の試乗はツインリンクもてぎ内のジムカーナ・コース(南コース)に限られた。私だとせいぜい3速まで入れるのが精一杯(プロなら4速まで使うのか?)のタイトな低速コースである。おのずと低速からフル加速する場面が連続することになるが、同クラス競合車に対しては、少しばかりトルクのセンが細いのは否めない。ただ、回転のスムーズさと吹け上がりの軽さは印象的だし、車重もライバルより60〜100kgほど軽いこともあって、絶対的な速さ感は十二分に対抗している。